エレファントピア

エレファントピア

バラン(イラン)

バラン

イラン映画

マジッド・マジディ監督

★★.5/4星中




「運動靴と赤い金魚」の監督作品。
前回は兄妹のこころあたたまるストーリーだったが、(シンガポールでもリメイク作品が撮影された。)今回は、イスラムにしてはかなりロマンティック。

イラン青年とアフガン難民の物語。

設定がなかなか凝っている。

あらすじは秘密日記。


感想。

1. イスラムの男性にとって、女性の力とはここまででかいものなのか…。

2. 目的を達成するためならば、何でもする。そして何を失っても気にしないメンタリティがすごい。
スーイサイドボマーと根本は同じか?(←違う)

3. イスラムには私(たち)には理解できない、“作法”があるのだなあ。お金の無心をお気軽にするところも、男性も涙を武器として躊躇なく利用するところも、お金のある人は結局ない者に施しの精神を見せるところも。

4.イスラムであるということは、国境を軽く越えているように思えた。



個人的には「運動靴…」よりもおすすめ。
子供の可愛さでカバーしているようなところがない。
作品としても成熟している。
単純明快なストーリーだけれど、イスラムというコンテンツの中では、そのおさえにおさえたロマンスが珠玉。


バラン ― 雨

(2004年6月26日)


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