安定した高収益を生み出す”田舎戦略”のススメ

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ポジショニングについて



ポジショニングという概念は1969年、アメリカのジャック・トラウトが打ち出した、実は結構古い概念です。

Position(位置付けする)という言葉から、一般的には業界内での自社の位置付けという意味に思われがちですが(まったく間違ってるわけでもないので要注意)実際は、その商品や会社がお客さんの心の中でどう位置付けられているか?を問題にするのがポジショニングなのです。


難しいので上手く説明できませんが、例えば、エビスビールとアサヒのスーパードライを比べた時、その2つの製品から連想されるイメージは同じビールであっても違ってきますよね。

その違いがお客さんの心の中での位置の違いであり、それがポジショニングの違いなのです。

…But positioning is not what you do to a product.
Positoning is what you do to the mind of the prospect.
That is,you position the product in the mind of the prospect.
        POSITIONING by AL RIES & JACK TROUT

「けど、ポジショニングっても商品に対してする何かじゃないんだよ。お客さん(見込み客?)の心に対してする何かがポジショニングなんだ。それはね、君がお客さんの心の中で商品を位置づけしてあげるってことなんだ。」

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上にエビスとアサヒの話を書きました。
ポジショニングの話をする時は、嗜好品で語ると分かりやすいのです。

それと、私がエビスの黒が好きなので(笑)


エビスの黒を初めて飲んだ時、「俺が欲しかったのはこのビールだ!」と熱くなってしまいました。
製品がお客さんの心を捉えた瞬間ですね。
それ以来、ずっとビールを買う時はエビスの黒ばかり。

エビスといえば、私のイメージの中では「ずっと昔から麦芽100%を通している信頼できるビール」です。
そこに、本格志向のお客さんの心を揺さぶるイメージが埋まっています。

さらに黒ビールと言えばギネスが有名ですね。
ギネスはイギリスからの輸入ビールで、そこにも「ヨーロッパからもたらされた本物の黒ビール」というイメージがあります。

他の国産ビールが黒ビールを出しても、それはただの黒ビール。製品カテゴリーの1つです。
しかし、エビスが黒ビールを出し、その味わいがお客さんの納得できるものであるならば、そこに立ち現れるイメージは「本物の国産黒ビール」です。

このイメージの違いが分かりますか?

そして、これがお客さんの心に働きかけるポジショニングなのです。


ポジショニングを語るとき、どうしても業界内の自社の立ち位置という観点から語りがちになります。
確かにそういう面はあります。
上のエビスの話でいうならば、あくまでも「ビール」というカテゴリー内での話になるのですから。

しかし、本当に大事なのは同業他社との関係性の中でのポジション(立ち位置)ではないのです。
アサヒのドライとエビスの違いを業界内の視点で語ってもそこにポジショニングは見えません。
ポジショニングは、あなたの会社がどんなイメージでお客さんに見られているか?
お客さんからの視点が大事になってくるのです。

そして、そのお客さんからの視点あるいはイメージの中に、お客さんの心を捉え、入り込む要因があるならば、それがあなたの会社がお客さんを虜にする、ファンにする原動力となるのです。


私がポジショングを重視する理由はそこにあります。
そして、お客さんにとっても自分にとってもより魅力的なポジショニングを作ることの必要性を感じているのもそこです。

(だからこそ”チャームポジション”なのです)

さらに、私がこの日記を通して何度何度も、お客さんからどう見られているかを受け入れることの重要性を語るのも、お客さんと商売人の視点のギャップの話を書くのも、そこです。

ポジショニングは最終的にはお客さんとの共同作業で作られるものです。
だからこそ、顧客視点をきちんと受け入れられるかどうか?
お客さんとの物の見方感じ方のズレを認識できるかどうか?
そこが大事になります。


そして、その認識がチャームポジション構築の最初の一歩になるのです。



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