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紙市
映画感想とにがお絵です。
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2006.08.18
テーマ： 映画レビュー(894)
カテゴリ： 映画－さ・た行
－１９８３年作品－
[監督] 大林 宣彦
[出演] （芳山 和子） 原田 知世
（深町 一夫） 高柳 良一
（堀川 吾朗） 尾美 としのり
▲似顔絵は芳山和子役の原田知世さん
－－－－－－－－－－
最近、「時をかける少女」がアニメで作られたと聞き、ひさびさにこの映画を見てみる。
最初は、ウ～ム、今見るとちょっとキツイかな・・・と思いつつも、気がつくと画面に引き込まれていた。
やっぱり大林監督は、映像の見せ方がウマイなぁと思った。
タイトルの障子に映る少女の影。
続く、屋根瓦の数々。
実験室で物音がし、ドアを開け、そっと覗き込む和子（原田知世）。
（この時の表情に、ちょっとドキっとしてしまいました。）
和子の赤いカーディガンと下駄の赤い鼻緒。
小さな天使の置物。
そして尾道の古い町並み。
ちょっとレトロで情緒があり、物語に深みをあたえている。
（もう一人の主役といっていいかも。）
この尾道の風景は本当に素晴らしく、心を引き付ける。
もしかしたら自分達の住んでる町や、日常の風景も素晴らしいかもしれない。
自分の心の受信機をしっかり働かせれば、なにげない風景の美しさにも、もっと気がつくのかも。
大林監督はそういうものを受信する心が素晴らしく、風景の切り取り方、画面の見せ方がウマイのではないだろうか。
【さようなら】
すべての謎がとけた土曜日の実験室で、和子は深町（高柳良一）に別れの言葉を言う。
「さようなら、忘れない・・・、さようなら。」と。
実は今回見直して、ちょっとビックリしたのはこのシーンの前。
時間を超える事件が始まった、土曜日に戻ってきた和子。
理科教室の掃除に行こうという吾郎（尾美としのり）に、カバンを取って来てと頼む。
カバンを取りに行く吾郎の背中に向かって、和子は小さく「さようなら」と言う。
そして手を組み何かを決心したように、振り向いて実験室のある理科教室へ歩いて行く。
深町に最後「さようなら」と言うのは十分わかる。
でもなぜ吾郎に「さようなら」の言葉を？
ウ～ム、意味の深い、考えさせられる一言だった。
【二人きり】
何年か後の、深町のおじいちゃんとおばあちゃん。
二人は庭で、二人きりの時間が長いと話す。
深町が未来に帰った後、もちろん彼の記憶は消えている。
そしておばあちゃんが、これからも二人きりなんですね、とつぶやく。
この時アップになるのだが、その表情はとても悲しく、こちらまでさびしい気持ちになってしまった。
ラストでは未来から戻ってきた深町が登場するのだが、できればまた深町のおじいちゃんとおばあちゃんと暮らしてもらいたいと感じた。
たとえ深町がまた未来に帰る時に記憶を消すとしても、少しでも３人で楽しく暮らした時間がまたあればいいのにと思ってしまった。
＊＊＊＊＊
公開時に映画館で見た時、エンディングで原田知世さんが顔に墨をつけたまま起き上がり、主題歌を歌いだすトコロでは軽い笑いが起きていた。
今回見直して自分は、まぁ、ありかな・・・と感じてしまった。
これもおっさん化してしまったからかなぁ～。
それにしても、一人のアイドルのデビュー作としてはこの映画、ほぼパーフェクトといっていいのでは。
▲パンフと前売の半券
＋＋＋＋＋＋＋＋＋
時をかける少女
[監督] 大林 宣彦
[出演] （芳山 和子） 原田 知世
（深町 一夫） 高柳 良一
（堀川 吾朗） 尾美 としのり
▲似顔絵は芳山和子役の原田知世さん
－－－－－－－－－－
最近、「時をかける少女」がアニメで作られたと聞き、ひさびさにこの映画を見てみる。
最初は、ウ～ム、今見るとちょっとキツイかな・・・と思いつつも、気がつくと画面に引き込まれていた。
やっぱり大林監督は、映像の見せ方がウマイなぁと思った。
タイトルの障子に映る少女の影。
続く、屋根瓦の数々。
実験室で物音がし、ドアを開け、そっと覗き込む和子（原田知世）。
（この時の表情に、ちょっとドキっとしてしまいました。）
和子の赤いカーディガンと下駄の赤い鼻緒。
小さな天使の置物。
そして尾道の古い町並み。
ちょっとレトロで情緒があり、物語に深みをあたえている。
（もう一人の主役といっていいかも。）
この尾道の風景は本当に素晴らしく、心を引き付ける。
もしかしたら自分達の住んでる町や、日常の風景も素晴らしいかもしれない。
自分の心の受信機をしっかり働かせれば、なにげない風景の美しさにも、もっと気がつくのかも。
大林監督はそういうものを受信する心が素晴らしく、風景の切り取り方、画面の見せ方がウマイのではないだろうか。
【さようなら】
すべての謎がとけた土曜日の実験室で、和子は深町（高柳良一）に別れの言葉を言う。
「さようなら、忘れない・・・、さようなら。」と。
実は今回見直して、ちょっとビックリしたのはこのシーンの前。
時間を超える事件が始まった、土曜日に戻ってきた和子。
理科教室の掃除に行こうという吾郎（尾美としのり）に、カバンを取って来てと頼む。
カバンを取りに行く吾郎の背中に向かって、和子は小さく「さようなら」と言う。
そして手を組み何かを決心したように、振り向いて実験室のある理科教室へ歩いて行く。
深町に最後「さようなら」と言うのは十分わかる。
でもなぜ吾郎に「さようなら」の言葉を？
ウ～ム、意味の深い、考えさせられる一言だった。
【二人きり】
何年か後の、深町のおじいちゃんとおばあちゃん。
二人は庭で、二人きりの時間が長いと話す。
深町が未来に帰った後、もちろん彼の記憶は消えている。
そしておばあちゃんが、これからも二人きりなんですね、とつぶやく。
この時アップになるのだが、その表情はとても悲しく、こちらまでさびしい気持ちになってしまった。
ラストでは未来から戻ってきた深町が登場するのだが、できればまた深町のおじいちゃんとおばあちゃんと暮らしてもらいたいと感じた。
たとえ深町がまた未来に帰る時に記憶を消すとしても、少しでも３人で楽しく暮らした時間がまたあればいいのにと思ってしまった。
＊＊＊＊＊
公開時に映画館で見た時、エンディングで原田知世さんが顔に墨をつけたまま起き上がり、主題歌を歌いだすトコロでは軽い笑いが起きていた。
今回見直して自分は、まぁ、ありかな・・・と感じてしまった。
これもおっさん化してしまったからかなぁ～。
それにしても、一人のアイドルのデビュー作としてはこの映画、ほぼパーフェクトといっていいのでは。
▲パンフと前売の半券
＋＋＋＋＋＋＋＋＋
時をかける少女
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