虹色のパレット

虹色のパレット

2005.07.22
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カテゴリ: ミーハー日記





このバラ覚えていらっしゃいますか?ばーらが咲いたの、バッタ君に食われたあのバラです。シャワーの後ドレスアップしました。私は、あれが満開だと思いましたが、次の朝、これです。花弁のカールが華やかさを添え、成熟した美しさです。このバラは、蕾から散った所まで全てアップしましたが、これだけ、出番を逸していました。さあ、出番到来!!!今日、この一輪のバラを持って、キーシンのコンサートに行くことにします。

アマリリスは、開き始め。このバラは、絶頂。昨日の月下美人は、今正に命が消え行かんとするその刹那。命の変貌、そして終焉。

キーシンの音楽にはこれが全て、エベルギーの変遷として含まれています。咲き始めの表現は、誰でも、うっとりするような美しさで表現します。でも、絶頂は難しいです。絶頂だからと言って大きくすればいいってもんでもありません。早くすればいいて言うものでもありません。じゃんじゃんぶったたくものでもありません。キーシンの音は、このバラの花そのもの、命の絶頂としてのエネルギーの爆発です。それから雪崩込むように命の終焉へ。消えんとする、この静寂の美。これもまた難しいです。コンサート開いている様なピアニストは誰でも一流です。だから必ず素晴らしい部分はあります。でも、キーシンノの音楽は、光です。風です。流れです。右手と左手が、指の出す全ての音が、有機的に響きあい、始めから終りまで、命の営みとして激しく或いは緩やかに、私の心を捉えて離しません。勿論全ては好みです。当然です。

さあ、ペンシルバニア・ターンパイクを東へ!順調です。時間的にもうそろそろフィラデルフィアです。向こうに着いたら、ちょっと軽い夕食くらい食べて・・・、ゆっくりして。なんてずーっと思っていたんですが。突然なぜか、「あのピザの残り食べとこ。」なんて思ったんです。路肩にちょっと車を止められるイマージャンシーパーキングがありますが、そこに車を止めて、ピカソ・ピザのピザを食べ、ジュースなどを飲んで。これは正解だったのです。なぜここで?!分かりません。突然そうしたくなったのです。また出発です。

もうすぐフィラデルフィアへの分かれ道だ。??まだ?。もうちょっとかな。それにしても、時間的にも・・・変だ。ここで曲がる?だって、地図にあった道じゃない。きっと次はあの道路だ。違います。違います。違います。時間的にもう絶対変だ!!!ここで、曲がっちゃえ!!!ルート1と有りました。知りません。何でこんなとこっで、知りもしない道にで曲がったの!!だってもう時間的におかしいもの。戦いながら車は進んでいます。ルート1ならきっと地図見れば分かるよ。!!!!。ひょいと見ると、何と道路の標識が・・・。ルート1じゃ有りません。なんだか長ったらしい名前がついています。

ガ---ン。引き返す?何処へ?日も沈んでいます。西も東も分かりません。私何処に居るの!!!泣きたい。聞くより他無い。このモールにする?次の?何処でもいいジャン入ればと、誰でもお思いでしょうが。哀れなるかな迷える者!!そんな判断も出来ないのです。とにかくモールに入って!!。夕暮れも迫っています。人々はみな忙しそうです。知らないところです。モールに入っても、聞く人を捕まえられないんです。しみじみと迷っている者の心情を理解しました。さっきの元気はどこ!!エネルギーレベル0.道に迷う。このような物理的な道でも、精神的な道でも、日常生活の道でも、道に迷ってたら、簡単な一歩が踏み出せないんだよお。違うモールに行こうかなんて考えちゃって!!。信じられません。うろうろしてると、やっと一人忙しそうじゃない人がいました。「あのー、私、めちゃ道に迷っちゃったんですが・・・。何処にいるかも分からないんですが・・・。」余計な事いわなくてもいいのに!!「ブロード・ストリートってこっからどうやっていけばいいんですか?」小さい声で自信無げに言いました。お答えは!!「ああ、貴女向かっていますよ。」「えっ。何処に?」「この道まっすぐ行けば出られますよ。どの位かはっきりしたこと分かりませんが20っ分かな、30っ分かな」「有難う御座います。」

じゃあ、私迷子って言うわけでもなかったんですね。へーそうなんだ!!向かってたんだ!車に乗ろうとしたら、人がいたので、また念のために聞きました。「ブロード・ストリートは、ここ行けばいいんですね。」「そうだよ」じゃあ、ついでに。「ここ何処ですか?この地図で?」「ルーズベルト、ルーズベルト・・。ここ。ここ。」「えっ!何で私こんなとこに居るんですか?」「右に曲がるんだよ。サインが出たら。」「OK. Thank YOU!!」さっきのあのびびりは何処行った!

え、今のサイン、ブロードってあった?。通り過ぎちゃった?でもあそこ、どうして右に曲がれるんだろう??ああーあ。過ぎちゃった?!。あ、後20分で開演。渋滞。突然なぜ!!!。動きません。のーろ、のろ。大丈夫。大丈夫。絶対にまにあ会う。なぜか全く慌てていません。ちょっとお隣のおばさんに確かめよう。「すいません、シティー・ホールここ行けばいいんですか?」窓越しに大声出しました。「そうそう、ここまっすぐ行くと、ハイウエイに出るからそこ左よ。」「有難う。」でもハイウエーに出るんだって??またまた疑問に思っていると、スー。突然車が流れ出し。すいすい。飛ばしました。なんだったんだあの渋滞は!!ハイウエーに出た!!!あ、これだ。出たかったハイウエーだ!!後十分。あっ、ブロードだ!!左か右か!!分からん。エーイ、こっちに曲がれ!!お、シティーホールがまん前に見える!!でも、キメル・センターはこっちでいいのかな。分かりません。早くしないと。後8分。聞こう。わき道に曲がって。「すいませ、キメル・セターはこっちですか?」「そうそう。シティ・ホール迂回して・・・。」「ありがとー。」「Good Luck!!!」返事もそこそことび出しました。

パーキング。パーキング。あー、あそこに。過ぎちゃった!一方通行だ。ここは曲がれない。早く車から降りた方がいい。歩いたほうが早い。後5分。今度有ったらそこだ!!あー、あったー。過ぎた。でも、この際、ちょっとバックして!!駐車場に入った!!係員が走って車まで来てくれた。なんと「Welcome Kimel Center!!」「エー、こ。こ。ここ、キメルセンター?」鶏じゃあ有るまいし!!「前金で、15ドル頂きます。」前金でも何金でもいいから、早くー。後3分。手が震えてお金がつかめません。「大丈夫。貴女が席に着かなかったらコンサートは始まりませんよ。」「そうだ、そうだ。そのとおり。」「好きな所に車止めて下さい。」

止めました。オー、まさかコンサートホールの下に飛び込むとは!!お出迎えまで出てきてくれるとは!

ここで、覚えてますか?チケットを持っていなかったら、アウトでした。ボックス・オフィスなんて何処にあるのか分かりません。チケットはしっかり握っています。エレベーターに乗りました。上まで行って降りるのが一番早い!チケット見せました。一つ下。KO。トイレどうしようか。行ったほうがいい!!チケット見せました。「あそこの入り口よ。」「ああ、間に合いましたね。さあ、私の後ついてきて!!」「はーい。」バックステージのなんだか暗い所を走りぬけ、観客席に辿り着いた。「ほら、あそこ。」「列の真ん中に一つぽつねんと席が空いていました。「有難う!!」「すみません、すみません。」座ったー。8時ジャスト。

ああ、疲れちゃった!!あの時の、びびりと興奮と慌てをまた全部体験しちゃったー。

仕方ない。迷ちゃったんだから。でも間に合いました。一回も違う方向には走っていません。まるで、獲物を追う鷲の嗅覚?いえいえ、キーシンを追うミーハーの嗅覚?それとも、エンジェルが私の肩に止まってナビゲートしてくれたのかなー。


ちょっとリラックスしましょう。親鳥の、言葉も分かって来ました。私を発見すると「おい、何してるんだ?」という感じで「チッ。」と鳴きます。「おい、おい。静かに言ってるうちにどいたほうがいいよ。」「チッツ。チッツ。」と鳴きます。この辺で退散しないと、アタックされます。
目がしっかり開いて、もう子どもの鳥ですね巣立ちも近いのでしょうか。










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最終更新日  2024.11.13 15:50:17
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