RED STONE 増殖☆寄生日記

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December 17, 2006
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カテゴリ: 小説

ブリッジヘッドは荒っぽい活気に満ちていた。あちこちに船の積荷がうず高く積まれ、手漕ぎボートが裏返して置いてある。

 砂漠を思わせるような簡単な布のテントの隣には白い格子状の模様を配した洒落た屋根の民家、ごちゃまぜの風景がなんとも港町らしい。北のほうには積荷を一時保管するためだろうか、大きな倉庫らしき建物が立ち並んでいる。

 霧が立ち込めていた古都は手がかじかむほど寒かったが、ここはかなり温暖な気候で薄いシャツ一枚でも大丈夫だ。赤銅色に焼けた太い腕を露にした、たくましい体躯の船乗りたちは久しぶりの陸地を楽しんでいるらしく、露天や店を物珍しそうに覗いている。あちこちで名物の魚の干物を売る女性の威勢のいい声が上がり、露天には新鮮で珍しい魚がたくさん並んでいる。

 帰りに紅さんに何かお土産でも買っていこう。


魚売り.jpg





「ちょっとここで待ってて。」



 太陽が眩しく、あたたかい潮風が首筋をなでる。海にはあまり来たことがないはずなのだが、何故か懐かしいような感じがする。全然泳げないけど、砂浜に出たら足くらい漬けてみたいな。

「お待たせ、じゃあ行こうか。」

 何か買い物をしたらしく、荷物の袋が少し膨らんでいる。



 ブリッジヘッドを東に出てルルリバー/川河口へ。短い石橋を渡り常緑樹の林の小道を北へ抜けると、テンドペイド平原/トワイライト滝付近に出た。さらに北東方向に進むと痩せた土地に出くわした。白く細かい砂は舐めてみるとしょっぱかった。海から離れたはずなのに、土が塩分をたくさん含んでいて、これが草木の生長を阻んでいるらしい。丘には木々が茂っているので、原因はどうも地下にあるようだ。

 目的地ソルティーケーブの入り口はこの丘の中腹あたりに見えた。

「着いたよ。ここからは一本道だから間違えようがない。」

「ありがとうございます。助かりました。」

「いや、一個って言ったのに栗を全部食べちゃった罪滅ぼしだから気にしないで。あとこれ、お腹空いたら食べて。」

 荷物の袋から麻で出来た小さな包みを取り出した。

「パン、チーズ、干し魚と水。朝ごはん中途半端だったから、お腹空くと思って。」

「え、そんな・・・。ここまで連れてきてもらっただけでも充分なのに・・・。」

「いいから受け取って。ここの敵、それなりに強いから腹ごしらえしないと危ないよ。」

「ありがとうございます。」

 いい狩場の情報に喜び勇んで来たのだが、お弁当はもちろん物資の事などまるで考えていなかった。今まではPTだったからBISさんが回復してくれていたけど、ソロで狩るならポーションなど必要な物を自分で準備をしておかねばすぐに死んでしまう。何も考えずにここまで来たことを恥じた。

「じゃあ、行くね。頑張って稼いできて。」

 そういって瀬乃さんはニカッと健康的な笑顔を浮かべて、元きた道へ引き返していった。ここからは独り。初めての場所で心細いけれど、一人前の冒険者への第一歩だ。そう考えるとこの場所に立っている事がなんだか少し誇らしく思えてきた。




 先ほどまでの温かさは嘘のように洞窟内部はひんやりしていた。どこかに風の通り道があるのだろうか、空気が動いている。コツーン、コツーンと靴音が大きく響く。これではモンスターに自分が来た事がすぐに分かってしまう。

 急に恐ろしくなって早く目的地に行こうと走り出した。すると突然、視界に急に巨大な蠍が現れた!

 ビシュッ!

 比翼の剣が蠍の胴を切り裂いた。蠍の尻尾が私の腕をかすったが傷はたいしたことはなかった。

「ごめんね。」

「気をつけろよな。」

 憮然とした顔で比翼が言った。

 B1に降りるとそこは洞窟湖があり、細く長い道が曲がりくねった迷路のように奥のほうへ続いていた。洞窟狼以外に、見慣れない不思議な生き物がいた。足が短く手がやたらに細くて長い。頭に鳥の羽根のような飾りをつけ、民族衣装らしい独特の模様のマント。背中には厚みのある甲羅のようなものを背負い、手には棍棒を持っている。

「奪われるな!そして奪え!我らの塩を!奴らの命を!」

「ええ?!」

 言葉を話すところを見ると、あれは人間なのだろうか。しかしどうやら友好的ではなさそうだ。奪われるなって、別に何も盗るつもりなんてないよ、私。

 混乱している間に問答無用で彼らは群れをなして襲ってきた。

「やめて、何にもしないよ。」

 攻撃を幾度か受けてしまったが、連理と比翼が飛んできて彼らを一撃のうちに倒していった。彼らの死体からは岩塩というものが見つかった。

 塩ってこれのことだったのか。

 『ソルティーケーブ、すなわち塩洞窟から出る特産品で、ひどすぎるほど塩辛い味に気がなえる。もう二度と食べたくないだろう』とあるが、HPの回復1%、状態異常の中和90%か・・・。ひょっとしたら万病治療薬の代わりになるかもしれないと思い、鞄の中にしまった。



「ねえ、ちょっと、いい加減にしてくれないかな。」

 刃についた血を拭いながら、連理が冷ややかな視線を向けながらこう言った。

「なんで、何も考えずに突っ込んでいくの? 自分が弱いって分かってる?」

 答えに窮した。確かにダンジョンで何の確認もせず進むのは無謀というものだ。しかし私が先に行って確認したかったのは彼らが本当に敵かどうかだった。向こうがこちらに気付かず無抵抗であるときに攻撃命令を出して殺してたくはなかったのだ。姿を見せただけで攻撃を仕掛けてきたのなら正当防衛だと思えるけれど・・・。

 モンスターを仲間とし、それを使ってモンスターを殺す事、これは大きな矛盾を含んでいる。テイマとしては避けようのないこの問題に今までは目を逸らしていたが、独りで狩らなくてはいけなくなった今、その疑問が心の中に噴出していた。

 また、サマナテイマであるにもかかわらず、私は『命令』が好きではなかった。自分よりずっと強い彼らに指図するのがおこがましいような気がするのだ。召還獣は自分で呼び出したものだから心を通わせやすくお願いしやすいのだが、連理と比翼は人に手伝ってもらって弱らせ、無理やり仲間にしたという意識があるのでなんとなく気後れしてしまう。

「ごめん。」

 馬鹿の一つ覚えのようにただその言葉だけを繰り返した。しかし彼らは鋭く私の中にある迷いを見抜いたようだった。

「勘弁してくれよな。俺はこんなとこで死にたくないぜ。」

「同感。肝心のテイマがこれじゃ、この先危ないな。」

「ごめん。戻ろうか。」

 二人一斉にこちらを睨んだ。

「そういうことを言っているんじゃないよ。君のテイマとしての資質について話をしようとしてるんだ。」

 大きく目を見開いて、連理を見た。彼は私の元から離れたいと望んでいるのだろうか。

「この際はっきり言っておく。アンタ、向いてないだろ、テイマも冒険者も。そんな甘ったるい考えに俺らを巻き込むなよ。アンタみたいな子供はさっさと家に帰ってママの膝で甘えてればいい。」

 比翼も・・・。視界が一瞬暗く翳り、足元がぐらぐらと揺れているように感じた。多数のモンスターが蠢くこの洞窟の中に独りで取り残されてしまうのか。召還獣だけでここを抜け出せるだろうか。これからどうすれば良いか途方に暮れて立ちすくんだ。





つづき






 昨日は新宿でパソコンと無線ランにするための物品を購入してきました。これでうちもとうとう二パソです(ΦωΦ)ふふふ・・・・ 

 しかし、このパソコンに無線ランの最初のドライバーがインストールできないとかで旦那が夜遅くまで格闘したため、昨日はINできずでした。まだ寝ているのでこの間に、ブログだけでも更新更新☆ ちなみにブログ書いてることは旦那には秘密にしてます゚+.(*ノェノ)゚+.キャッ!!!

 今日ギルドイベントがあるけど、それまでに使えるようになるかなぁ(´д⊂) グス 






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Last updated  August 22, 2009 12:18:07 AM
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