やっぱり本が好き♪

やっぱり本が好き♪

October 15, 2007
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カテゴリ: ♪本の覚え書き♪


時は現代。下鴨神社糺ノ森には平安時代から続く狸の一族が暮らしていた。今は亡き父の威光消えゆくなか、下鴨四兄弟はある時は「腐れ大学生」、ある時は「虎」にと様々に化け、京都の街を縦横無尽に駆けめぐり、一族の誇りを保とうとしている。敵対する夷川家、半人間・半天狗の「弁天」、すっかり落ちぶれて出町柳に逼塞している天狗「赤玉先生」。多様なキャラクターたちも魅力の、奇想天外そして時に切ない壮大な青春ファンタジー。


人間界に同居する狸と天狗、というよりは狸の世界に同居する何のとりえもない人と天狗の世界という感じでしょうか。
そんなワンダーワールドも舞台が京都といわれるとなんとなくあり得そうだからいいですよね。

『…人間では恥ずかしくて書けないメロドラマを、思いつくだけ盛り込んだ物語の王道』と作者は語っていましたが、家族愛に満ちた物語という感じでした。

狸界での元締めだった父が自ら狸鍋となったのはなぜか。次男がかえるとなり井戸の中で暮らすのはなぜか。

前作『夜は短し歩けよ乙女』は恋のために突き進むファンタジーワールド。今回は家族の愛のために突き進むファンタジーワールド。

下鴨神社そばの森に住む名門下鴨家の三男矢三郎。
責任感ばかり強くてお固い長男。
根暗でカエルに化けたまま井戸の中で暮らす次男。
甘えん坊だが宿敵夷川家で働く四男。
雷が鳴ると身動き一つ取れなくなってしまうが、普段は宝塚ばりの男装の麗人と化してビリヤードにいそしむ母。
気難しいが気位だけは強い天狗の赤玉先生。
人であったのに赤玉先生にさらわれ、天狗としての教育を受け今や最強の悪天狗となった弁天。
矢三郎のことが大好きだというのに姿を見せずに寄り添うだけの口の悪い狸。
呉越同舟、樋口一葉、七転八倒などわけもわからず好んで使う夷川の双子の金閣と銀閣。

それはそれは強烈な登場人物たちでした。

再び彼らに会えそうな気配いっぱいな有頂天家族でした。






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Last updated  November 11, 2007 04:16:11 PM
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waxmax1967 @ 黄金柑 こんにちは。はじめまして。 「蝶々喃々…
Re-ka @ Re[1]:音訳って知っていますか?(09/24) 柊♪さんこんばんは☆ 仕事も忙しくなった…
柊♪ @ Re:音訳って知っていますか?(09/24) わ、すごい!素晴らしいですね! 好きな…
Re-ka @ Re[1]:文化祭(09/12) kayokorinさんこんばんは~★ 日々家族そ…
kayokorin @ Re:文化祭(09/12) こんにちは。 うちの高校生男子の学園祭…

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