不安いっぱいのスポーツドリンク



 第一に、生まれてすぐの乳幼児は、水よりも、糖の水溶液を好むという事があるからです。乳児が甘い物を好むのは本能的なもので、これは即効性のあるエネルギー源としての糖を得ようとするからです。
 しかし、その味に慣れてきますと、塩味や苦味を敬遠するようになり、この段階で味覚や嗜好も甘味に偏ったものになってしまいます。乳幼児から幼児期にかけての味覚の形成期に、強い甘みに慣れさせない事が必要です。

 第二に、他の清涼飲料に比べ糖分が低く6%前後といわれているのですが、毎日のように飲んでいるとやはり糖分の摂り過ぎになります。虫歯の原因になったり、肥満の原因にもなります。さらに、砂糖過剰摂取による脱カルシウム作用は、骨折ばかりでなく種々の病気、精神的にもイライラするなどさまざまな作用を起こすといわれています。また、低カロリーをうたったものに使われているステビアは、流産への心配が指摘されています。人工甘味料のアスパルテームは、脳神経への影響が懸念され、フェニールケトン尿症の患者さんには禁忌の添加物です。甘味料への不安も募ります。

 第三に、スポーツドリンクの中には、各種のビタミンが入っているものもありますが、基本的に、毎日の食事を摂っていれば、ビタミンの摂取は必要ありません。むしろ過剰なビタミンの摂取は子供の身体に悪影響を及ぼします。
 こう見てくると、スポーツドリンクの子供の利用は、避けたほうが無難という結論に達します。


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