「のり2・クラシカ」鑑賞日記

「のり2・クラシカ」鑑賞日記

29日 ルイージ&ドレスデン国立歌劇場


ドレスデン国立歌劇場管弦楽団


1・R・シュトラウス
   交響詩「ドン・ファン」


2・R・シュトラウス
   交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」



3・R・シュトラウス
   交響詩「英雄の生涯」作品40

アンコール
  ウェーバー 歌劇「オベロン」序曲


 2009.4.29.14:00 サントリーホール 1-22-41


前回の2007年はNHKホールでしたのでドレスデンの響きを
堪能するとまではいきませんでしたが、
今回はサントリーホールでのコンサート

最初の「ドン・ファン」から柔らかな響きで耳を奪われました。
「ティル・・」や後半の「英雄の生涯」の演奏でもそうですが
決してヴィルトォーゾなオケではないのですが
以前にこのオケと来日してブル8やブラームスの1番の超名演の感動を
残してくれたハイティンクの言葉に”このオケの特質として音楽の協調性”
を挙げていましたが まさしく その言葉の実践を感じさせた演奏会でした。

昨年2008年に創立460年を迎えた世界最古のオーケストラの伝統の響き
とでも云うのでしょうか、まさしく”いぶし銀”の独特なサウンドを
4歳からピアノを学びグラーツで伴奏ピアニストなどの苦労を重ねた
ルイージが鮮やかな手綱さばきで纏め上げて素晴らしい感動的な
コンサートとなりました。

アンコールのウェーバー「オベロン」序曲もドレスデンの特質がよく
現れていたうっとりするようなアンコール・ピースで大満足。

尚、「英雄の生涯」の最終部「英雄の引退と完成」での最後の再現部から
ファンファーレのようなコーダで終わるのが一般的な演奏ですが
今回はルイージの提案でコーダを省いた原典版での演奏で
ホルン(英雄)とヴァイオリン(英雄の伴侶)のソロで静かに消え入る
終わり方での演奏でした。

作曲家自身も友人たちの助言でコーダを追加したものの
気に入ってはいなかったようです。
管理人にはコーダ入りの華やかなエンディングも大好きですけど。(笑)

この日のサントリーホールの聴衆は大人の人ばかりで演奏中のホールは
静謐な時空を得て むろん野蛮なフライングの蛮声も拍手もなく
重ねてBRAVO ! です。
★★★★★


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