「のり2・クラシカ」鑑賞日記

「のり2・クラシカ」鑑賞日記

10日 「チェネレントラ」新国立劇場公演


ロッシーニ
   歌劇「チェネレントラ」全2幕


ドン・ラミーロ:アントニー・シラグーザ
ダンディーニ:ロベルト・デ・カンディア
ドン・マニフィコ:ブルーノ・デ:シモーネ
アンジェリーナ(チェネレントラ):ヴェッセリーナ・カサロヴァ
アリドーロ:ギュンター・グロイスベッグ
クロリンダ:幸田浩子
ティースベ:清水華澄

演出・美術・衣装:ジャン=ピエール・ポネル
再演出・演技指導:グリシャ・アサガロフ

合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:ディヴィッド・サイラス

 2009/6/10/18:30 2-2-12

全6回公演の第2回目(2日目)を鑑賞

ロンドン・コヴェントガーデン王立歌劇場で永らく活躍中のサイラスさんの
指揮で東京フィルのオケは普段とは見違えるようなロッシーニ特有の
軽快な音楽を序曲から始め、終始好調なアンサンブルを奏した。

歌手では期待のカサロヴァ&シラグーザのお二人は見事な歌唱で
新国立オペラパレスを大いに沸かせました。
特に王子ドン・ラミーロ役のシラグーザは大活躍で第2幕前半のレチタティーヴォ
とアリアでの2度のハイCの最高音を見事に歌い上げ、あまつさえ
観客からの盛大な拍手歓声に応えて後半部分のカバレッタを再度、見事に
歌い上げて大喝采を受けた。
シラグーザ自身も会心のガッツ・ポーズで思いを表現、お見事でした。
王子の役作りも堂に入った感じを受けた。

一方のチェネレントラ役のカサロヴァですが彼女の持ち味である音域の自在な
歌唱表現を遺憾なく発揮して、こちらも盛大な拍手喝采。

他の出演者も総じて演技・歌唱ともに素晴らしい出来で実にレベルの
高い上演、もちろん今回の新国立劇場の合唱団は男性のみの登場でしたが
均整のとれた動きが印象的。

登場人物たちのアリアやレチタティーヴォ、或いは重唱も見事なものでフィナーレ
近くの6重唱やフィナーレでのカサロヴァによるシェーナの歌唱が心を打つ。

また、フィナーレでの、それまでの登場人物たちが昔の発光による写真撮影
を装った演出でカメラ・フレームに皆が納まって静止状態のまま幕切れとなる
演出も印象的。
★★★★★


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