ある日どこかで

ある日どこかで

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2005.04.03
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カテゴリ: アメリカ映画
ンー、好きですね。
好きな映画って言うのは何度観ても飽きない。
スティーヴン・キングの作品で映画化されたものって、私は原作を読んだものはひとつもないんで原作と映画の違いは全くわからない。でもこれは少年期のある時期の甘酸っぱさとほろ苦さを持ち合わせた心に染み入る作品だ。



ある日ボビーの元に送られてきたグローブ。それは幼馴染のサリーの遺品だった。サリーの葬儀に参列する為に久しぶりに訪れた懐かしい街。ボビーとサリーそしてキャロルの3人組は幼き頃いつも一緒に遊んでいた。サリーの葬儀に参列すると思っていたキャロルが数年前に亡くなった事を聞かされショックを受けるボビー。かつて自分の暮らした家に行き当時を振り返る。



流れる音楽、母親のファッション、新聞記事が物語る1960年代初めのボビーの少年時代。母親と二人暮しのボビーは数年前に死んだ父親とは、母から聞かされるダメ男の印象。そこへやって来たちょっと不思議な男性テッド(アンソニー・ホプキンス)と親しくなって行くうちに父親はそういう人間ではなかった事を知り、彼との付き合いの中で精神的にも肉体的にも逞しくなっていくボビー。


ホプキンスは表情の裏に隠れた、普通とはどこか違う老人の役がぴったりとはまっていた。何か秘密を持っていそうで、知的な老人。ボビーの初めての大人の友人。大人の友人ってところがいい。日本人の感覚だとうんと年齢が離れると友人という状況はなくなってしまうが、アメリカ映画にはこういったシチュエイションが良く出てくる。私が子供の頃は仲良しの近所のおじさん、おばさんは友達という感覚ではなかったもの。


ボビー役の子がいい。やさしさに溢れていて大好きなキャロルやテッドの事を思う気持ちをとても良く表現していた。キャロル役の子もキュートで快活でいい。二人の観覧車でのキスシーンがかわいらしい。その後のキスの基準となるようなキスって、これはテッドが言ったセリフなんだけど、なんて良い言葉。『リトル・ロマンス』の運河でのキスを思い出した。
別れのシーンや大人になったボビーがキャロルの娘と再会するシーンは熱いものがこみ上げて来る。

あの日を境にぼくは少年時代に幕を閉じた…とか、いろんな場面で『スタンド・バイ・ミー』を彷彿させる個所がある。キング自身自分の少年時代に他ならぬ愛着があるのだろう。いや、それはきっとキングにかかわらず誰もが持っている少年・少女時代の楽しかった、永遠だろうと思っていた時間のいとおしさかもしれない。私自身にもそういった思いがあるからこの手の作品には弱いのだと思う。

アトランティスのこころ 特別版






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Last updated  2005.04.03 17:50:37
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ETCマンツーマン英会話@ Re:『マイ・レフトフット』(05/09) 『マイ・レフトフット』を調べていてこち…
hoshiochi @ Re:☆君を想って海をゆく☆(03/18) はじめまして、こんばんは。私もこの映画…
Maria@ 残念ですけれど… まだまだ未読の映画レヴュー…少しずつ読め…
伊場拓也 @ Re:Somewhere in time!(03/24) 同じ思いかも?考え所ですかね。
こぶたのベイブウ @ Re:Somewhere in time!(03/24) リラさんのブログ、今まで楽しく読んでい…

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