のんびりとね♪

のんびりとね♪

赤い星


星全体が赤く見えました。

星に降りて見ると、民族間の争いで街全体が荒れ果てていました。
そんな中・・じーやは病院を訪ねてみました。
病院の中は悲惨な状態でけが人がいっぱいでした。

ふと目をやると・・青年がベッドに横たわっていました。
その姿にじーやは呆然としました・・・。
青年には手がない・・・
足もない・・・

話を聞けば、まだ青年が子供の頃、銃撃を受けて手足を無くしたと・・一緒にいた家族は全員亡くなったとかで孤独の身だと聞かされた。


じーやは青年に近づいて話かけて見た。

「今、君は何か欲しいものとか、して欲しい事あるかい?」

青年

「もし・・・足があったら歩きたい。
  行きたい所に行って見たい。すばらしい所じゃなくていいんだ
  ただ・・思ってる所に歩いて行きたい・・足があったら」


「もし・・・手があったら、何かにさわりたい。冷たい水とか何で
 もいいんだ触って感じてみたい。。

 もう~僕にはそういう事を空想するしか出来ないんだ・・
 手で触る水の冷たさ・・走った後の爽快感・・。

 すべて想像しか出来ないんだ・・もう何年もこの体だからね
 普通の事が出来ないんだ。。。


 もう・・全て忘れてしまったよ・・生きてる感覚を・・」
 そして最後にこう言った。


「僕の事、可哀想に思ってくれる人はたくさんいるけど

  僕の事・・愛してくれる人はいないんだ・・
  家族は全員亡くなってしまったし・・。」

「逆に僕は誰かを愛して見たい・・

  手があったら抱きしめてみたい・・」



じーやはその後静かに青年と別れを告げた。


普段自分が何気なくしてる行為なのに、あの青年はそれが空想の世界だと言った・・。

生きている実感がないと言った・・。


だったら生きると言う事は・・・・・



じーやは深く考えていた。



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