能登の手染め日記

能登の手染め日記

Jun 29, 2024
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カテゴリ: 手描き
29日(土)は中能登町の能登上布会館で年に1回の能登上布の市。苧麻の手機による上布(麻布)の着物や洋服、帽子や小物などの展示や販売が行われた。

能登上布の機織りや歴史が窺える希少な機会でもあり、実際に手に取り麻布の感触を確かめることもできる、染織に関心のある人にとっては魅力的な展示会。私も静かに出展しているんだが、梅雨の合間を縫ってアカネの苗の補植に追われていたので、妻がアテンドとして行くことになった。

能登上布の帯にアカネ染めで絞り抜き、辻が花模様を描いた


手前には上布の縮(ちぢみ)と草木染めのストール


アカネ(鉄媒染)地色に絞り抜き鉄仙花の名古屋帯


気に入っていただいたということで、ありがとうございました


次の機会に期待するアカネ(アルミ媒染)地色に夏椿模様

能登上布の起源は約2000年前、崇神天皇の皇女が中能登地方で機織りを教えたことからと伝えられている。長い歴史のある上布の染めものだが、1856年にイギリスで合成染料が発見されるまでは天然染料や顔料、鉱物などで染められていた。1868年の明治維新ののち暫くして日本に合成染料が輸入され、あっという間に衣服の染めの主流になった。この化学合成染料のおかげで世界の衣服の染めは発達し、日本の着物の友禅模様も洋服のファッションも染める色が劇的に変化したのだった。

そして、今また天然染料が見直される頃となり、私も植物染料による染めを行うようになった。能登上布を能登で栽培した植物染料で染めて、JIS規格の染色試験をクリアした染めが出来るようになった。150年ぶりに能登上布が天然の染料で染められて販売された、私にとって記念すべき一日になったのだ・・・だが、これって一般的には意味があるのだろうか?と自問する(^^;)

ウルシチップが手に入らない場合・・・ウルシチップの作成と販売も行っています。先ず試し染めをしてみたい方はチップ200g送料込み1,100円で販売しています。ご希望の方はshigunaru16@gmail.comまで。染め方のプリントも同封します。チップ200gで繊維200g以上染めることが出来ます。

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Last updated  Jun 29, 2024 06:24:36 PM
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