活字と植物メンテ、クラシックの日々

活字と植物メンテ、クラシックの日々

2004/07/16
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カテゴリ: 活字
数年前に史上最年少で芥川賞を受賞された方だが、文章がとても難解に思えてしまい、私などは近づきにくい感じをずっと持っていた。今回の『滴り落ちる時計たちの波紋』という短編集で、そういった読者にも向こうから近づいてくださったのだろうか。

「余りに多様な現代」を映し出しているというこの新刊。
短編集の中に、ネットで発表した形式の小説『最後の変身』というのがある。それに関して平野さんが「ネットの空間は、社会性を取り払う。かつては現実の社会の中で自己実現していたが、ネットの中で自己実現しようとするグロテスクな人格が肥大化してくる」とおっしゃっている。

ネットの世界は匿名性があるから、安心して何でもかんでも気軽に書いちゃおうって気持ちになる。私もそのように感じ、これまでいろいろなサイトにいろんなことを書いてきたが、これは、見る人が見ると「あ!○○の△△さんだ!」とわかることが多いと思う。わざと、わかるように書く場合もあるかもしれないが。

人間はただ1人では生きられず、毎日誰かとかかわっているのがごく普通だから、ネットの匿名性は100パーセント完璧ではない。やっぱり、書いた当人が認識された場合にその発言に責任が持てるよう、書きたいことは最小限度にとどめておいた方が良いのではないか? 自分のあれこれをむやみやたらに出してしまうと、思いもよらぬことに発展して、自分が悲しむことがあるかもしれない。

平野さんの短編集、読んでみようかな・・・・私でも読破できるだろうか。





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Last updated  2004/07/16 01:06:16 PM


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