活字と植物メンテ、クラシックの日々

活字と植物メンテ、クラシックの日々

2007/07/29
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少しの間、古釜布の高等小学校に通学していたのだけど・・・
(徒歩で2時間掛るので)私の体力では続かないと見たのか、
父が根室の高等小学校に転校させてくれた。

根室での下宿先は、戦争未亡人の家だった。
私のほかに裁縫女学校の生徒が二人いた。
女の家庭だったので、何から何まで質素だった。
戦争中で…何も売っていない。
お腹を空かして帰って来ても、
少々のお菓子があたるだけだった。

二階の部屋の窓からはるか彼方の海をながめ・・・
この先には国後島がある。
いつも、早く家に帰りたいと思っていた。

その当時、修学旅行は札幌だった。
護国神社にお参りして、兵隊さんの武運長久を祈った。
街には何も売っていない。
唯一、乾燥バナナ。これが手に入るのが精一杯だった。
創成小学校だったか、そこの運動場で一夜を明かした。
今の時代、飛行機で行って宿泊はホテル、とても考えられない。

学校で若い先生方は皆、戦争にとられ・・・
数少ない先生方で教鞭を取っていた。

日曜日、代用パンを手に入れるために長い行列に加わり、
たった一個のパンを手にする。


そのうち戦争もたけなわになり、空襲が来たらとの懸念もあって、
父は私を島に連れ帰った。

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Last updated  2007/07/29 09:23:19 AM
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