(^_^)


時には昔の話を
(「紅の豚」より)加藤登紀子




時には昔の話をしようか
  通いなれた 馴染みのあの店
  マロニエの並木が 窓辺に見えてた
  コーヒーを一杯で一日
  見えない明日を むやみに探して
  誰もが希望を託した
  揺れていた時代の 熱い風に吹かれて
  体中で瞬間(トキ)を感じた そうだね


道端で眠ったこともあったね
  どこにも行けない みんなで
  お金は無くても なんとか生きてた
  貧しさが明日(アシタ)を運んだ
  小さな下宿屋に いく人も押しかけ
  朝まで騒いで眠った
  嵐のように毎日が 燃えていた
  息が切れるまで走った そうだね


一枚残った写真をご覧よ
  ひげづらの男は 君だね
  どこに居るのか 今ではわからない
  友達も何人かいるけど
  あの日の全てが 空しいものだと
  それは誰にも言えない
  今でも同じように 見果てぬ夢を描いて
  走り続けているよね どこかで






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