鬼はァそーと!
このご時世、されるべくして発売された節分の豆っすな。
あ、さて、全集中。
妻が、用事や習い事などで車を使いたい日、僕は自転車で通勤している。
僕は、GIANTのマウンテンバイクに乗っています。
基本的に車道は走らず、自転車の通行出来る歩道を走る。だって、車、怖いんだもの。
自転車に乗っていて一番困るのが、歩道の真ん中を人が歩いている時です。
だって、通れないんだもの。
最近の自転車は車輪の音も静かだし、耳にイヤホン突っ込んで音楽聞いてる歩行者も多いから、
なかなか後方の自転車の気配に気が付いてくんねー。
てか、おま、なー抜かしとん。ベルを鳴らせばよかろう。ベルを。って話なんすけどね。
いやいや、みなさん、自転車のベルって鳴らせます?
僕、はばかられるわあ。 最近の自転車のベル、極力鳴らしたくない。
もうね、かん高く響き渡る、あのチーーン!チーーン!っていう警笛音がね。
僕には、 どけー!どけコラー!
としか聞こえないのよね。
チーーン!(どけコラー!)
チーーン!(ジャマだオラー!)
チーーン!(ドタマかち割って!)
チーーン!(ストローで!)
チーーン!(血ちゅーちゅー吸うたろかー!)
やめてよ、もう。何でああ威圧的に戦闘的に鳴るかねえ、あーた。
天下の歩行者様が、ほんの一瞬でもご不快になられたら、どーすんのよ、あーた。
その点、昭和のベルは謙虚だったよ~。
ジリンジリン。(きゃはっ、すいまっせ~ん)
ジリンジリン。(うはっ、しがない軽車両が通りま~す)
これ鳴らしてる意味あんの?って感じで、実にいい味出してた。
そんなこんなで僕は、道の真ん中に人がいて自転車が通れない時は、
① とにかく、先ず一度自転車から降りる。
② 次に、歩行者が僕に気付くまで、後で無言で自転車を引いて歩く。
③ あとは、歩行者の横を自転車を引いて静かに通り抜けるタイミングを、ただひたすら伺う。
まあ、大抵の人は、すぐに後ろの僕に気付いて、道を譲ってくれるんすけどね。
もうね、耳にイヤホン突っ込んで音楽聞いてる人なんか、笑っちゃうほど気付いてくんねーから。
あんなもん、内側がスクリーンのメガネかけて、映画見ながら歩いてるみたいなもんだから。
聞こえてねーって、見えてねーのと同じぐらい危険だと思うけどな。
んで、歩道が少し広くなったタイミングで自転車を引きながら横を通り過ぎるとさ、
ぎゃ!
つって、すんげーでっけえ声でびっくりされんのね。
イヤホンの音量で発するからね。不自然に声がでかい。
そりゃ
んぎゃ!
つって、こっちも負けじとびっくりするっつーの。
そして、去り際に、 ・・・こわ。
なんつって後ろから聞こえてくる。
ぎゃ!
んぎゃ!
・・・こわ。
ぶわ!
ぬわ!
・・・キモ。
はが!
はべべ!
・・・死ね。
でさ。
最近の自転車のベルは、鳴らしにくい。
という上記のようなエピソードを会社で話したら、けっこう賛同する社員がいてさ。
ほ~らやっぱり、人類みな、変なところで小心者なんだと調子こいてたら、
そん時、ある社員が、ボソッとこう言ったのよ。
あのね部長、ベルは、近くで鳴らしちゃダメなんですよ。
歩行者を確認した15m~20mほど遠くで鳴らすとよいです。
ずいぶん罪悪感は薄れるし、相手にも不快感を与えません。
・・・な、な、なるほど。
・・・ぐうの音も出ねえ。
不意に放たれた完膚なきまでの正論に、
その時の僕は、素直な返事をするとが、何故だか無性にはばかられ、
ふーん、あっそ。
などと、実にそっけない、実に味気ない、実に邪険なリアクションをしてしまったのよね。
僕の心に、鬼がいる。
鬼はァそーと!
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