読書の部屋からこんにちは!

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2007.05.23
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カテゴリ: 小説
ずうっと前から気になっていた「女たちのジハード」やっと読みました。
おもしろいの一言ですねえ。かなり分厚い本だけど、一日でガアーッと読みました。
損保会社のOL5人が主人公。独身ベテランOL康子、英語で食べていこうと勉強に励んでいる沙織、結婚だけが目標のリサ、リストラされて本当の生き方をみつけるみどり、家事能力ゼロなのにスイスイと結婚、離婚、再婚する紀子。
話の中心となる(人間も一番できている)康子が魅力的なのは当然として、私はリサがとてもおもしろかったなあ。
リサはそれなりの学歴や収入のある男と結婚することだけを目的にしていて、そのためにいろんなテクニックを弄しています。が、仕事の能力がないわけじゃない、頭はいいし、気もつくし仕事はできる、家事能力もある、そんなリサが東大病院の医師と知り合ってプロポーズされるのだけど、最後は予想もつかない大ホームランをかっとばして外国へ旅立っていくのです。
女の覚悟が髪型に現れる潔さ。こんな生き方、いいなあ。おもしろいなあ。

5人のうち、自分の人生設計を積極的に考えているのはリサと沙織だけ。だけど、設計どおりには全然ならなくて、5人とも予期しないひょんな出来事から、人生が勝手にころがっていって、行くべきところにたどりつくという感じです。結局人生はこういう風に流れていくのね。
やっとするべき仕事をみつけたらしい康子の、その後の人生を読みたいなあ。
紀子は、むちゃくちゃ無能で変な女だけど、この後どんな人生を歩んでいくのか興味あるし、沙織のことは中途半端で終わっている。
篠田節子さん、続編を書いて欲しいです。



余談ですが、ベテランOLで他のOLたちから頼りにされる存在の康子は、何歳くらいだと思いますか?年はとってるし顔は地味だけど、性格がよく体はセクシー、そんな康子は、私は40歳前くらいかと思いながら読んでいました。
ところが、32歳だったんですよ。ちょっと違和感感じませんか?
32歳といえば十分若い。まだまだ独身を謳歌している花のOLって感じがするんですけど・・・
と思ってこの本の奥付を見たら、1997年でした。
わずか10年の間に、世の中の感覚が変わってきたのかなあ・・・?





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Last updated  2007.05.23 08:22:40
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