読書の部屋からこんにちは!

読書の部屋からこんにちは!

2008.01.04
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カテゴリ: 小説
この本の感想を、どのように書けばいいのか、ずいぶん考えました。
書きたいことはたくさんあるように思うんだけど、どういうふうに書いても必ずネタバレしてしまうんです。
誰でも、この本を読み始めたら、直江が大学病院のエリートコースを捨てて一般病院に来たわけとか、女を片っ端から犯す理由とか、彼を愛している倫子の運命とか、そういうことを知りたくてたまらなくなると思うんですよ。


でも、それは最後の最後まで知らない方が感動が大きいはず。
直江が倫子に見せるほんの一瞬の優しさとか、命の助からない患者に対する直江の冷たいようでいて温かい処置、死期を悟った患者に倫子が施してあげる人間の営み・・・・
そんなものをよりいっそう感動的に感じるためには、私は本の内容に触れない方がいいと思います。


クールでニヒルで腕のいい外科医直江。
直江から冷たくあしらわれながらも、愛し続ける看護士の倫子。
お金に目がない院長夫婦や、生真面目で不器用な若い医師、堕胎するアイドルタレントなど、
その設定は通俗的な印象ですが、人間が生きるということを感動を持って感じることができる名作だと思います。
「愛の流刑地」よりずうっといい本です。






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Last updated  2008.01.04 17:45:43
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