読書の部屋からこんにちは!

読書の部屋からこんにちは!

2008.01.08
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カテゴリ: 小説
図書館で予約したのがいつだったのか忘れたくらい、長い間待たされました。
やっぱり宮部みゆきさんの人気って、すごいですねえ。

読み始めてすぐに、ああこの話は「誰か」からつながってるんだって気づきました。
杉村三郎という、逆玉の輿に乗った気弱なサラリーマンが主人公のお話です。
何ヶ月か前、 「楽園」 を読むために 「模倣犯」 を読み直した私でしたが、今回は「誰か」を読み直すことはしませんでした。だって、あれはあまりおもしろくなかったんです。「楽園」や「模倣犯」を100点とするならば、「誰か」はギリギリ合格の60点くらいかなあという印象でした。

「名もなき毒」も似たような感じで、やっぱり60点くらいでした。
登場人物はそれぞれに個性的で魅力的。元部下だった原田(げんだ)という女も、ひどい女だけど個性的という点ではとても興味深く、読み手をぐいぐい引っ張ってくれました。
個性ある人々の中で、犯人がいちばん描かれていなかったというのも不満の一つです。
そして、何よりも、ワクワク感のなかった原因は、肝心の主役杉村三郎が魅力がないということでしょうか。
妻の菜穂子は財閥のお嬢様でなかなかいい奥さんですが、自分が情熱傾けて建てた豪華な家(もちろん、一介のサラリーマンに建てられるような家ではありません。)を、事件が起きた家はもう住めないからと簡単に手放そうとします。別に殺人があったわけではないんですが。
菜穂子は夫と子どもを連れて父親の屋敷に転がり込み、新しい家を建てようとする。自分の財産でするのだから勝手と言えば勝手ですが、そんなとき、三郎は何も言わないのかなあ、お金のあるなしはともかく、一家の家長として意見はないのか?!と、歯がゆく感じました。







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Last updated  2008.01.08 09:01:16
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