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2007.06.13
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カテゴリ: 書籍

ウェブ汚染社会

ウェブ汚染社会


教育評論家として、最近、メディアへの露出が増えている尾木直樹氏の著作である。内容に期待して読んだのだが、結論を言うと、彼の主張は我が家には相容れない。どちらが、より正しいかという問題ではなく、ネットに対する立ち位置が根本的に異なる。
本書は、前半で、ネットの問題点を具体的な事例を挙げながら説明している。そして、第4章で、具体的な対処策を述べている。私は、この対処策をそのまま実行する必要がある家庭は多いと思う。しかし、我が家ではそのまま実行できない背景がある。
我が家では、仕事/プライベートで、ネットやメールは非常に便利な「道具」である。ワタシは、携帯電話を「外出時に忘れたことに気づくと必ず取りに帰る」し、会議中でもトイレでも「着信があると、すぐにチェックしたり、返信しないと気が済まない」し、「1日に100回は送信する」(PCメールも含め)わけだが、だからといってメール依存症だとは思わない。これらは、仕事上、やって当たり前のことばかりだからだ。
我が家では、ネットもPCも携帯電話も、包丁やマッチと同じ「道具」であり、「生活必需品」である。これらの「道具」は、使い方次第では、自殺も他殺もできるというのが共通する特徴だ。もちろん、ある年齢に達するまでは、親の見ていないところで包丁やマッチを使わせないのと同じで、子ども部屋でネットやPCを自由に使わせようとは思わない。しかし、中学・高校生になってまで、親の監視下に置くつもりはない。できるだけ早く、子どもが自身の力でコントロールできるようにしてやらなければならない。そのため、著者の意見に同調し、対処策をそのまま実行することはできない。
著者のアドバイスに反し、我が家では、子どもがホームページ上でコンテンツ配信している。ただし、フリーアクセスにしているわけではない。当たり前のことだが、子どもには「嘘をつくな」と教えている。だから、親も含め、ネットで「偽りの自分」を演じることはしない。ただ、悪意のある第三者からの攻撃を避けるために「匿名化」すること、自分とは異なる信条/宗教/政治/経済観念を持つ者が読むことを配慮し、必要に応じて意見を「マスキング」している。また、攻撃と意見を分別するため、トラックバックや掲示板は設けず、メールアドレスも非公開とし、投稿コーナーから入ってくる文章を親がチェックするようにしている。
子どもがウェブで情報検索することもあるが、それらの情報が「事実/真実」ではないことも教えている。同様に、新聞や教科書の情報も、ウェブより確度は高いものの、絶対的「事実/真実」ではない。より確からしい情報を求めるなら、自分の目で確かめるしかないということを教えている。
ウェブは単なる道具である。他人を(精神的に)殺傷することもできれば、自分を追い詰めることもできる。にもかかわらず、我が家ではこの「道具」が生活必需品となっている。では、ボク/ワタシは何のためにウェブを使うのか/ウェブを使う必然性はあるのか――子どもがこの設問の回答を用意できるようになったら、あとは自由にネット/PC/携帯電話を使わせてやるつもりだ。



■メーカーサイト⇒ 講談社 ウェブ汚染社会


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最終更新日  2007.06.13 19:25:15
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