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1年に中休みを入れるためには、6月30日を中晦日とし、翌7月1日を中正月として、2日連続の休日にしたらどうか。
20 数年ぶりに嵐山光三郎さんの本を読んだ――とうに還暦を過ぎているにもかかわらず、豪腕(豪筆)ぶりは健在である。次から次へと独特な発想が生まれてゆく。
まずは、「昔は定年と書かずに停年と書いた」(6 ページ)そうである。これが本当かどうかは知らない。しかし、「停は『とまること』で、車がガソリンぎれすれば停車する、電気が止まれば停電、死ぬときは心臓鼓動停止で、学校で悪いことをすれば停学になった」(笑)。
「『旅の帰り方』という本があっていい」(173 ページ)。なぜなら、「旅から帰るときはガッカリ感があり、それを克服するのが課題」だからだ。旅好きの人なら分かるでしょ、この気持ち。
旅先で、エジプト発掘で有名な吉村作治・早大教授に間違われ、「吉村作治」とハンカチにサインしてしまったという。滅茶苦茶である。
「1 年に中休みを入れるためには、6 月 30 日を中晦日とし、翌7 月 1 日を中正月として、2 日連続の休日にしたらどうか」(191 ページ)――うん、これはいい。6 月には祝日がないから、ぜひやってもらいたい。
嵐山さんに言わせると、「ケイタイは戦後最強の新興宗教」(210 ページ)となる。
一方、「ぼくは絶版王の異名を誇り、ロングセラーはあまり多くない。文庫本で書店に出ているのは、新潮文庫とちくま文庫、光文社文庫など 15 冊ぐらいで、あとはみんな絶版だ」(221 ページ)。たしかに、図書館でしかお目にかかれない。そんなんで良いんですか、嵐山さん?
で、嵐山さんがこの本で言いたかったのは「善人定年となるなかれ」(234 ページ)ということだそうだ。ううむ。いまさら不良にはなれないし、死ぬまで働くしかないか――。
■メーカーサイト⇒ 嵐山光三郎=著/新講社/2005年02月発行 不良定年
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