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それ以外にも“ハイブリッド車”が不得手とする状況、走り方、使い方は、けして少なくはないのである。
日本は本当に「エコカー先進国」なのか? 「ハイブリッドカー」は本当に燃費がいいのか? 電気で走れば「クリーンなクルマ」なのか? 二酸化炭素さえ削減できれば「エコ」と言えるのか?‥‥等々、自動車評論家の著者が、実際にエコカーを運転、実験して、その実態を明るみに晒す。
筆者は、実際に数多くのハイブリッドカーを運転した経験から、「2 つの地点の間を走った移動全体の平均速度(旅行速度などという)が、時速40~50 キロメートルぐらいのところでは、たしかにハイブリッド車はガソリン・エンジンと変速機の組み合わせだけで走るクルマよりも燃費が良い」(40 ページ)と言います。逆に、この条件から外れると、ハイブリッドカーの燃料アドバンテージは無くなるという。
筆者は、廃車になった車のリサイクルについても注目。「それぞれのクルマの重量の数パーセントまではシュレッダーダストとして捨てられても、ルール上は問題がない」(127 ページ)のだそうだ。
さらに「電池は、解体して分離し、関連業者に送り出された時点で・製造者の責任対象、つまりシュレッダーダストになったかどうかの対象から外れる。モーターも、解体業者が取り外して別の流通経路に乗せれば、同様の扱いとなる」(127 ページ)という。
先日の原子力発電所事故を考えると、電気自動車のエネルギー・コストが安いのかどうかも計算しなくてはならないだろう。
本書を読んでみると、自動車はまだまだ嗜好品であり、社会のインフラではないとあらためて感じさせられた。
■メーカーサイト⇒ 両角岳彦=著/宝島社/2009年09月発行 ハイブリッドカーは本当にエコなのか?
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