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著者・編者 | アイザック・アシモフ=著 |
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出版情報 | 早川書房 |
出版年月 | 1977年6月発行 |
惑星フロリナ原産の繊維「カート」は、高級品として金より高値で取り引きされていた。その貿易を独占していた惑星サークの貴族たちは、フロリナの住民を農奴として酷使することで、銀河系の盟主として台頭してきた惑星トランターと対等に渡り合おうとした。そんななか、惑星が破壊されるという警告を発して地球人の空間分析家が姿を消す。
ある日、フロリナで、最下層カーストの女性ヴァローナは、白痴の男性リックを拾って面倒を見るようになる。
最初、自分で食事も摂ることができなかったリックだが、徐々に記憶を取り戻し、ヴァローナと司政官テレンスとともに、陰謀の渦に巻き込まれてゆく。
四大貴族のファイフと娘サミア、トランター大使アーベル、空間分析局のジャンツ博士――さまざまな人物の思惑が渦巻く中、物語は意外な結末を迎える。
エピローグで、リックは地球へ旅立つ。神経衝撃針のおかげで出自の恐怖を断ち切ることができたから、故郷に帰れると彼は言う。そんなリックに、ジャンツ博士はテレンスがフロリナに残ることを告げる。最後のジャンツ博士の台詞を読んで、小松左京の SF 映画『日本沈没』の最後で田所博士が、「私ほど一途に、この島に惚れぬいたものはいないはずだ。この島が滅びるときに、この私がいてやらなければ、ほかに誰が‥‥」と泣きながら言った台詞を思い出した。
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