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著者・編者 | ジェームズ・P・ホーガン=著 |
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出版情報 | 東京創元社 |
出版年月 | 1997年8月発行 |
『星を継ぐもの』『ガニメデの優しい巨人』『巨人たちの星』三部作の続編である。1981 年の『巨人たちの星』から 10 年ぶりとなる。単独でも面白い SF だが、これら三部作を読んでからどうぞ。
作者のジェイムズ・ P ・ホーガンは、わが国にファンの多いイギリスのハード SF 作家だ。1978 年 4 月に出版されたデビュー作『星を継ぐもの』は、日本では 1981 年の星雲賞海外長編賞を受賞(本作も星雲賞受賞)。後にアニメ界で活躍する岡田斗司夫、庵野秀明、板野一郎らが参加した日本 FS 大会の大阪開催シリーズ(DICON)の 1986 年大会に、ホーガンは招かれた。そして、1991 年 4 月まで放映された NHK アニメ『ふしぎの海のナディア』の最終回タイトルは「星を継ぐもの‥‥」である。
本作は、冒頭でホーガン自身が述べているように、『巨人たちの星』に続く謎は無いとされていた。円環の理(→魔法少女まどか☆マギカ)は閉じたはずだった。だが、ジェヴレンの混乱はどうなったか――。
物語は、ホーガンと同じイギリス人作家トールキンが描くようなファンタジー世界から始まる。一方、ジェヴレンでは新興宗教が興り、狐憑きのような教祖が民衆を扇動していた。こうした宗教は、人工知能システム「ジェヴェックス」を取り上げられ無気力になっていたジェヴレン人に浸透しつつあり、統治を任されたガニメアンのガルースの手に負えない状況になっていた。ガルースは、やむを得ず、旧知の地球人物理学者ヴィクター・ハント博士に助けを求める。ハントは、生物学者クリス・ダンチェッカー、フリージャーナリストのジーナらをともない、ジェヴレンを訪問する。
ジェヴレンへ到着するなり事故に巻き込まれたハントは、薬物やセックスといった闇の世界に迷い込み、一方、ジーナは、ジェヴェックスやヴィザーが提供する仮想現実の恐るべき副作用について気づく。そして、ジーナが闇の勢力に連れ去られるところで、上巻が終わる――どうです?ヒロインが敵に連れ去れてるなんて、日本アニメの脚本のようでしょう(笑)。
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