PR
キーワードサーチ
フリーページ
著者・編者 | 篠月しのぶ=著 |
---|---|
出版情報 | KADOKAWA |
出版年月 | 2014年11月発行 |
ターニャ・デグレチャフ少佐
第203航空魔道大隊
から選抜した12人は、 アーデルハイト・フォン・シューゲル
主任技師が開発した強行偵察用特殊追加加速装置 V-1
に乗り込み、マッハ1.5のスピードでライン戦線を飛び越え、敵司令部の直接攻撃する〈衝撃と畏怖〉作戦を完遂する。帝国軍最高統帥会議に首席していた ハンス・フォン・ゼートゥーア
少将は、「既に、第一段階作戦により敵指揮系統を我が軍は撃滅いたしました。どうぞ、更なる続報をお待ちください」と宣言する。
共和国軍前線に酒を届けようとしていた航空魔導士の セヴラン・ビアント
中佐は、前線で起きた大規模爆発を目撃し、司令部が壊滅したことを知る。これが帝国軍の〈解錠作戦〉だった。
潜水艦内で一夜の宿をとったターニャらは、ライン戦線の残敵掃討に出発する。途中、 サー・アイザック・ダスティン・ドレイク
中佐が率いる連合王国の航空魔道大隊と遭遇し、これを撃退する。
一方、帝国軍は共和国首都パリースィイに進駐し、対共和国戦争は終わったかに見えた。だが、共和国のド・ルーゴ少将はビアント中佐と合流し、ブレスト軍港から残存兵とともに南方大陸へ脱出した。これを知ったターニャは、戦争を終わらせるべく V-1
での出撃を進言するが、停戦命令が出てしまう。
第203航空魔道大隊
は休暇に入るが、ターニャは一人、帝都へ向かい、ゼートゥーア少将に進言しようとするが、酒宴にうかれて空っぽになった参謀本部を見て愕然とする。
とある次元、とある存在領域で、天使たちが策動していた。その頃、ターニャとの戦いで戦死したアンソン・スー大佐の娘 メアリー・スー が合衆国軍に志願する。
アニメ第1期の第10話~第12話に相当する。南方戦役は「砂漠のパスタ大作戦」から劇場版へと続くところで少しだけ触れられている。
アニメにおける解錠作戦は、絶妙なカット割りで、映像と音声の迫力を際立たせた。また、停戦命令後にターニャとレルゲンが静かに語り合うオリジナル・シーンも印象的だった。ターニャはレルゲンに「いかに近代化が進もうとも、いかに社会規範が浸透しようとも、人は時として合理性よりも、感情を優先する愚かな存在である。憎悪に囚われた人間は、打算も合理性も、損得さえも抜きに、どこまでも抗い続けます。憎悪の火は、全て消し去らねばならない」と語る。合理性を信条とするビジネスマンのターニャの本心がよくあらわれている。
だが、この信条が、次の連邦との戦いで仇となる――。
【警備コンサルタントとしての初仕事】逃… 2024.05.18
【最新スペース・オペラ短編集】黄金の人… 2024.05.14
【だから歴史は面白い】謎の平安前期―桓武… 2024.05.04