病気が快方に向かっていることは実にうれしい。
だけどそれを素直に喜べないでいた。
あの背痛のせいである。
はじめは小さな、取るに足らない痛みだったのだが、
日を追うごとに痛む時間が「長く激しく」なってきたのだ。
ついには早朝、背痛で起こされるまでの痛さになっていた。
体を動かそうとすると激しく痛いし、じっとしていても痛い。
やっとのことで起きあがっても小一時間ほどその痛みが続くのである。
おいおい・・ほんとうに快方にむかっているのかよ・・!?
診察日。
レントゲン撮影。そして診察室へ。
先「肺は元通りになりつつありますよ!ほぼ塞がってる。
来週来て頂いて、状態が良ければ完治です。」
俺「あのう、最近、朝起きるとき背痛あるのですが・・」
先「背中の痛みも徐々に引いてくると思いますよ」
・・・・・絶対なんだな!?
まあいいです。悪い方にばかり考えるのはもう疲ましたよ・・。
肺も塞がってきていると言うし
変な合併症ではないことを信じて前向きに考えるか・・。
そういや気胸になってからもうすぐ一ヶ月だなぁ・・。
入院して管をいれていたなら、一週間くらいで退院して
いまごろは、春の阿蘇でも満喫していたのだろうか・・。
春休みだったから惜し気もなく1ヶ月ちかく静養していられたが・・
もし社会人だったら・・。
あれこれ考えていると夜になった。
朝起きるとまたあの背中の痛みが襲ってくるのかな・・。
ぼーっと布団を眺めていると、あることに気がついた。
・気胸になってからと言うもの、寝返りを打っていない。
つまりずうっと仰向けの体勢で寝ていること。
・まくらが若干高いこと
仰向けで眠ることは仕方ないとして
もしかして・・
まくらの高さが背痛に関係しているのか・・!?
そう思い立ち、すぐに布団を足の方向にずらしよせた。
こうすると、通常まくらをおく箇所はくぼむので、
床と布団との間にわずかな段差が出来る。
この段差にまくらを埋め込めば・・
枕の高さを落とすことが出来る・・!
こうして就寝。翌朝、いつも激しい背中の痛みで目が覚めるのだが、
その日はなんと10時ちかくまで寝ていられた・・・!
しかも痛みはほとんど無いぞ!?
・・となると、一連の背痛は
「 床ずれ
」
だった・・・ということだったのでしょうか
いまとなっては謎であるが、
それから通院日まで背痛に襲われることはなくなった。
さて、最後になるかもしれない通院日を迎えた。
調子はいい。もちろん背痛もない。
清々しい春の朝である。
病院に向かって歩いていっても肺の違和感はない・・!
これはきてるんじゃないか(^^)
涼しい顔して受付を済ませレントゲン室へ。
最後にしたい胸部レントゲン撮影。
ところが・・、撮影体制に入り、大きく息を吸ったとき、
右肺、つまり気胸になった肺側から
ポコポコ
と
何かが破裂するような音が聞こえたし、感じた・・。
そのまま、レントゲン撮影。
・・ 人生オワタ\(^o^)/
ネットで検索をかけてみても、管外して退院したその日に
また気胸に襲われて入院する人は少なくはないのである・・。
妙な焦りを感じつつ待合室へ向かう。
そのご、待合室では違和感はなかったが、
やはりさっきの破裂感が妙な不安をさそう・・。
一人で焦っていると、診察室呼び出しのアナウンスがかかる。
先「おめでとう御座います
肺は完全にふくらみましたよ。
俺「ほ・・本当ですか・・!?」
先「ええ!」
緊張で張りつめたいとがほどけた瞬間でした。もの凄い開放感です・・。
俺「あと、自分の場合、ブラは見つかったのでしょうか。」
先「あまり大きなブラは見つからなかったよ。
もし旅行先などで胸痛をかんじたら
気胸にかかったことがあることを申告しておいて下さい。」
先「それではおだいじに。」
俺「ありがとうございました!!」
こうして俺は、今回は穏便に気胸を乗り切ることができました。
また何時気胸が襲ってきてもおかしくないですが、
あまりそれは考えないようにしたいです。
3月も既に中頃に入った。小春日和の気持ちの良い朝の出来事でありました。
さて、これは、いまからほんの3、4ヶ月前の出来事なのですが
のど元過ぎれば熱さわすれる。とはよくいったもの。
薄れつつある記憶の中から書きつづった気胸レポートですので
今一、具体的なつらさ。特に、後半、快方に向かいつつあるときの様子、
直ったときの感慨をうまく表現できない自分の文才の無さが残念です・・。
病気になると、目の前が暗くなって、
(悪い意味で)世界が凄く縮まって狭くなってしまうような気がしませんか・・?
病は気から・・。といいます
うん?まてよ?
「気胸」
この2文字の単語のについて冷静になって考えてみると、
なんだか不思議な気持ちになってきませんか?
素朴な疑問なのですが、
なぜ肺のパンクを「気胸」と命名されたのでしょうね(@_@)
むすびとして、
自分の気胸についてその原因を素人なりにリサーチしてみました。
気胸になったあの日、うがいをしたとき何かに押し返される違和感。
あの「何か」の正体は、肺から漏れた空気だったのだろう。
そして気胸になる数日前からそれを実感していたと言うことは、
気胸勃発数日前には、すでに肺に小さな穴が空いていて、
そこから微少ながら空気が漏れていたと思われる。
そこに「 気胸前夜
」に書いたような
「素振り」や「拳立て伏せ」などの無理が加わったため
一気に穴が開いてしまった。。
そう考えるが、実際の所はどうなんだろうか・・。
結局、
どうして自分がこんな病気(怪我)をしてしまったのかは謎である。
でも、もしかしたら
「 気を強く持たんか!気丈な大人になれ!甘ったれるな!
」
とナヨナヨした自分への、
気胸からのなけなしのメッセージだったのかもしれない。
あなたは、最近こんな異常はありませんか?
・(風邪などで)肺や胸に倦怠感をおぼえる
・うがいが長く続かない
・うがいをしていると、なにかつまっている・押し返される感じがする
・たまに肺からポコポコとした破裂感を感じる
私の体験上、このような症状がみられたら
気胸の前兆である可能性も考えられる
と思います。
運動や体を激しく動かす行為や前のめりの姿勢を避けて
できるだけ安静にやり過ごした方がいいと思います
そして
定期的に深呼吸を挟んでみましょう
気胸関連のHPでも紹介されていますが、
気胸発生前なら、かなり有効な予防法だと思います
是非おためしあれ!
【終】