梅雨の庭
静かな雨がまとわりついて
沼の底へと誘います
そこは露草色の不思議なところ
夜明けも昼も光が届かず
かすかな音の漂うところ
ゆらゆら夢の紫紺の花が
あなたをそっと待つところ
昨日の涙の忘れ物
そっとしまっておくところ
もしも疲れているのなら
ゆだねてみようか水の中