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少年犯罪は凶悪化してもいなければ、刑法犯少年の検挙数も減っている。
少年法を厳罰化すれば、今回のような事件は減るのか?
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ネットの一部では彼らの実名や顔写真の公開がさらに増え、少年法改正を訴える人が多い。容疑者が少年法によって実名が公表されず、成人の犯罪に比べて軽い処分が下されかねないことへの憤りが背景にあるようだ。
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少年法見直しの動きはネットだけにとどまらない。容疑者3人が逮捕された2015年2月27日、自民党の稲田朋美政調会長は「少年事件が凶悪化し、犯罪を予防する観点から、今の少年法のあり方でいいのかが課題になる」と記者団に語った。
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自民党の片山さつき参議員は3月1日のブログで「この20年ほど社会の推移、学校の現状を官界から政界から見てきて、その抑止効果だけでは、事態は本質的に改善しないと思います」と指摘。
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自民党の稲田朋美政調会長は、犯罪を予防する観点から今の少年法のあり方でいいのかは、これから課題になるだろう。同時に、少年犯罪が凶悪化していると言っている。
テレビを見ていても、「最近、なんでこういう凶悪な犯罪が増えたのでしょうか」「昔はこんな事件なかった」「戦後の教育が悪い」などなど、さまざまな言われ方をされることもあるが、特に凶悪化してもいなければ、刑法犯少年の検挙数もむしろ減っている。
凶悪犯でつかまっているのは10年前が1400人くらい、今は半分の700人くらい。
殺人事件に関しては、1960年代をピークに減少し、その後は増減を繰り返し40~60人台でほぼ横ばいなのだ。
戦後、増え続けた凶悪な殺人事件が一時期は年間400人以上いたというのだから驚きだ。
最近でいえば、大阪・愛知・岐阜連続リンチ殺人事件や神戸連続児童殺傷事件(酒鬼薔薇事件)など少年の凶悪な犯罪として知るところであるが、戦前に関して言えば、もっと凶悪な事件が多かった。
昭和7年、16歳の少年による幼女惨殺、昭和9年 中学1年生が連続通り魔が女性27人を切りつけるなど、とても信じがたい事件が起きていることから、けっして凶悪化しているというのはウソのようだ。
サイト「少年犯罪データベース」には、数々の事件が載っているが、想像を遥かに超えた猟奇的な殺人事件も多い。
いくら戦前の方が凶悪犯罪が多かったとはいえ、今回の事件が大したことないという意味ではない。
こういう事件が起きるたびに稲田朋美政調会長がいうような少年法をもっと厳しくするべきだとうい議論がでるが、本当にそれで犯罪が抑止され事件はなくなるのだろうか。
罰する年齢を引き下げ、刑罰を重くするなど、これまでもずっと厳しくしてきたはずである。
去年は少年の有期刑を引き上げる法改正もされている。
今は、むしろ犯罪は減っていきているわけだから、個々の事件をもっと丁寧にみて、なぜこのようなことが起きてしまったのか、地域社会や、学校や家族、警察、行政などの大人たちの社会に、なにかできたのではないかということについて議論する必要があるのではないか。
答えを導くのはとても難しいことかもしれない、もちろん凶悪犯罪をゼロにすることはできずとも、稲田朋美政調会長のような勢いに任せて法律を厳しくするだけでは、本質的な解決は見いだせないのではないか。
『Q&A犯罪白書入門98』(法務省法務総合研究所刑事政策研究会)のQ28にて、「長期間にわたっておおむね減少ないし横ばいの傾向が続いており、近年の数値も、ピーク時と比較すれば低い水準にあると言えます。」としている。・・・ 出典:少年犯罪 - Wikipedia
・少年犯罪データベース 異常犯罪(少年犯罪データベース http://kangaeru.s59.xrea.com/)
http://kangaeru.s59.xrea.com/ijou.htm
・犯罪白書(法務省)
http://www.moj.go.jp/housouken/houso_hakusho2.html
・川崎中1殺害「ここが犯人の自宅らしいよ」実名さらしネット中継、どんな問題がある?
弁護士ドットコム/BIGLOBEニュース 3月4日(水)13時35分
http://news.biglobe.ne.jp/trend/0304/bdc_150304_9697590679.html
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