トルコリラ急落で「負の連鎖」、世界同時株安の様相（字幕・10日） https://t.co/WJ0qDykSkA pic.twitter.com/U2g6Qea0Xh

— ロイター.co.jp (@Reuters_co_jp) 2018年8月13日

記事を要約すると

• トルコがアメリカ人牧師を拘束したことに対し、トランプ大統領が経済制裁を発表


• トルコの通貨リラが急落し、投資家心理が悪化


• 週明け１３日の東京株式市場 日経平均株価の終値は先週末に比べて４４０円６５銭安

トルコの通貨リラが急落したことを受け、日本を含む世界同時株安の連鎖となっている。
週明け１３日の東京株式市場 日経平均株価の終値は先週末に比べて４４０円６５銭安の２万１８５７円４３銭だった。およそ１ヶ月ぶりの安値水準。トルコがアメリカ人牧師を拘束したことに対し、トランプ大統領が経済制裁を発表したことから、トルコの通貨リラが急落し、投資家心理が悪化したことや、安全資産とされる円が買われ円高が進んだことも影響した。
経済的要因とは違い、トルコのエルドアン大統領、ある種の独裁者とトランプというアメリカのある種の独裁者の大喧嘩がもとで、世界同時株安を生んでいる。誰かが妥協をしなければならないのだろうが、けっこうお互いに口汚く罵り合っている状態だ。

きっかけは２０１６年にトルコで起きたクーデターだ。あまりにも強権的なエルドアン大統領に対して軍の一部が転覆を狙ってクーデターを起こしたことによる。その時に、その首謀者がアメリカに住んでいるイスラム教指導者ギュレン師が黒幕だとエルドアンは言った。そのため、アメリカ側に引き渡しを求めたが拒否された。

その後、実はギュレン師を支援していたのはトルコに住んでいるアメリカ人のブランソン牧師だとして逮捕し自宅軟禁する。ブランソン氏はキリスト教の中でも福音派といわれトランプ氏の支持母体である。そこでトランプ氏は当然釈放しろと要求したが、トルコ側はそれを拒否した。それによりトランプ大統領が怒りトルコだけの経済制裁をやった。

鉄鋼は関税を２倍に引き上げ５０％、アルミニウムは２０％にする方針を表明した。
こんなに税金を上げられたらトルコから輸出ができなくなる。
それにより、トルコのリラが大きく下落した。

普通はこの辺で仲直りするかと思えば、エルドアン大統領は政治的陰謀だとか、降伏はしないと強気だ。普通、リラが落ちれば当然利上げするところだが、そんなことはしないと突っ張った状態だ。お互いが突っ張っている状態の中で他の国が迷惑を被っているという構図だ。

トランプ大統領からすれば、１１月の中間選挙があるので引くに引けない状態だろう。

他の新興国の通貨まで安くなってしまい、インドルピーも対米ドルで最安値を更新。アルゼンチンペソ、南アフリカランド、ロシアルーブル、ブラジルレアルも落ちており、アルゼンチンペソも過去最安値を更新し、５％の緊急利上げをせざるを得なくなっているくらいに世界を動かしている。

日本はトルコと一生懸命仲良くやってきているが、例えば、トルコに進出しているダイドーグループホールディングスの株価も年初来の最安値を更新した。また、自動車産業がトルコに進出しており、特にホンダは四輪車工場をトルコにもっており、年間生産能力は５万台ある。主力車「シビック」をヨーロッパ向けに生産しているが、こういったところにも影響が出てくることを考えると心配になる。
２０１６年の日本からトルコへの輸出は、前年比３１．８％増だったが見直しを迫られるのではないかという影響も心配されている。

一方、安倍政権はエルドアンと仲良くして、原発つくりたい、橋つくりたいと言っていたが打つ手がないという状況だろう。

・東京株、４４０円の大幅安＝トルコ不安で投資家心理悪化 - 時事通信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018081300654&g=eco

・アルゼンチン 利上げ４５％に　トルコリラ急落　新興国、通貨安波及 - 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201808/CK2018081402000247.html

・トルコショックが世界へ波及　一方、外国人観光客は“爆買い” - www.fnn.jp
https://www.fnn.jp/posts/00398624CX

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