バリが大晦日のパーティーでシルヴィア(Sylvia Llewelyn Davies, 1866-1910)に出会ったのは、デイヴィズ家の少年達と仲良くなった後のことだったが、バリはすぐに夢中になった。息を飲むほど美しくチャーミングだったと言われているシルヴィアは、有名な芸術家であり、小説家のジョルジュ・デュ・モーリエ(George du Mourier, 1834-1896)と貴族の出のエマ・デュ・モーリエ(Emma du Mourier, 1841-1915)の娘である。シルヴィアの家族は、ロンドンの社交界で最も顔が広く、芸術界で魔最も成功している一家であった。ディナーパーティーでシルヴィアに会った直後に、バリはシルヴィアのことを
交流が始まった当初から、バリは、特にジョージと様々なことを語った。「子供はみんな、鳥だった」と話して聞かせるバリ。そこから物語は発展した。もし、赤ん坊が鳥で空を飛べるのなら、どうして弟のピーターは乳母車の中にいるのか。この矛盾を解消するために、もう一人のピーターが創造された。名前はピーター・パン。彼は1902年に出版された『小さな白い鳥』The little white bard)に登場する。 EMBED MSPhotoEd.3 図4(註26)