ご高齢でずっとご入院されていたそうですので、ご寿命だったのかもしれません。
昔読んだ本で、井上靖さんの「星と祭」という小説がある。高校生の娘さんが琵琶湖でボートに乗っていて事故死した父親がショックからやがて娘さんの死を受け入れるまでの軌跡を描いた話で、確か学生時代に読みました。
その期間を「殯(もがり)」と言い、戦後、貞明皇后、昭和天皇、香淳皇后のご薨去のあと、殯の宮というのが設置されたそうです。
言うなればご遺族のかたの受け入れ時期をおかれたような事ですね。
小説の中で、主人公はヒマラヤに月を見に行ったり、湖北の十一面観音を見て回ったり、心のなかて亡き娘さんと対話をしながら徐々に受け入れていき、最後にもう一人の被害者である娘さんの彼氏の父親と琵琶湖に舟を浮かべるシーンで終わっていたと思います。
ネットニュースによると三笠宮邸では庶民で言うところの入棺であるお舟入りの儀式がなされたそうです。
此岸から彼岸へお舟でゆったりと進まれていくイメージですね。
私の祖母は幼い娘を亡くしたそうですが、口癖は
「死ぬのなんて、ちっとも怖くない。あのこに会えるのだから」
でした。
妃殿下も懐かしい方々とお会いになれましたら素晴らしいですね。
発表会でたまに聞く曲ですが、ヘラーの「舟歌」という曲を思い出しました。
どうか、安らかに。
ヘラー 舟歌
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