Going My Way♪~気まぐれkaaの日記

羽下大信先生の講座



「思春期と子どもと、どう向き合うか」

羽下大信先生(甲南大学)の講座に行ってきました。
神戸フリースクール主催のこじんまりとした会で、何だか雑談から始まった感じですが内容はとても濃いものでした。

その中から覚えている範囲で書きますね。
軽度発達障害の子どもの特徴について、大雑把に言うと
生物としての力が強くて(本能的、という感じなのかな?)、人間学習が追いつかない、ということだそうです。
そして、軽度発達障害というのは、教育によって変わる可能性があるということで、実際小学校の後半から中学校くらいになるとほとんどは適応してくるそうです。

もう少し特徴を詳しく書くと(ADHDやLDなどそれぞれ特徴はありますが)
・色んなことがいっぺんに入ってくるので何にでも興味を示して落ち着かない。
・瞬発力があるのですぐに動き出す。
・ちゃんと座っているのが苦手。
・持続力がない。
・一度にひとつのことしかできない。
・相手に合わせるのは苦手。
・LDの子に関しては、エンジンがかかりにくくスロースタートだけど、いったんかかると切れにくい。
などなど。

そして、そういう子たちが問題視されやすいけれど、本人の努力不足ではない。
人間関係作る力が弱いのはその子のせいではない。
ただ、生物の力が強いから。
我慢が足りなくてすぐに動くのではなく、その子にしてみれば充分我慢をしている、何回か我慢して、我慢しきれなくなって動いたら怒られる。だからめげてしまう、と。
日本人はきちんとしていて器用だから、できない子は目立ってしまう。(外国に行けばぜんぜん目立たない)
片づけが下手なのは個性。
他人から見て汚いというのは筋違い、失礼だとも。

小学校での対処方法としては、担任の先生以外に誰かもう一人(先生ではなく、学生だったりボランティアだったり?)クラスにいるとよい。
実際にこの市では5年前から導入されていたそうですが(??知らなかった~)それも、校長先生はじめ、先生方の理解があるとものすごく効果的だそうです。
でも、反対に理解が少ないところもまだまだ多いのが現状ですね。

そして、何にでも興味を持ちすぎて注意が散漫になってしまうので、教室では一番前の窓際の席で横を向かせるのがよい、と。
そうすると全部を見渡せる。
よく先生の目の届く一番前の真ん中の席に座らされる子もいるけど、そうすると後ろが気になって仕方がないから余計に落ち着かない。
反対に後ろの席でもかえって注意が散漫になりやすく、運動場で気になることがあると飛び出してしまったりする。
そして、飛び出してしまった時に怒ってすぐ連れ戻しても逆効果、むしろ一緒についていってしばらくしたらまた飽きて教室に戻ってくる。
子どもたちにとって、教室は本来魅力にあふれる場所だから。
その為にも担任だけでは無理がある、などと具体的なお話もされていました。

いずれにしても、こういう子たちは知能が低いわけではなく、むしろ能力が高い。
ただ、じっとしていられないから知能テストなどできるわけがないそうです。
そう言えば、以前の講座でも(羽下先生だったか忘れましたが)新庄剛志はADHDだったと聴きました^^
落ち着かない、ということは運動能力が優れている、と言うことなんですね。
他にもトム・クルーズがLDだというのは有名な話みたいだし、結構大物がいるようですね。

残念ながら、まだまだ日本にはそういった子どもの心を本当に理解できる先生は少ない、と羽下先生はおっしゃっていました。

最後の感想で、何人かが「思春期の・・・」と言うことだったのに、という突込みがあるくらい、ほとんどが軽度発達障害の子に関するお話でしたが、行って良かったと思いました(*^.^*)


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