Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2005/07/03
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カテゴリ: ピアノ&ギター
 ギター(アコースティック)を手にし始めた頃、練習の手本にしていたアーティストは、いろいろいた。まず、ピーター・ポール&マリー(PP&M)、ブラザース・フォー、ディラン…。日本だと、加山雄三、フォーク・クルセダーズ、赤い鳥、岡林信康…。 The Graduate

 アルペジオやスリー・フィンガー・ピッキングという基本を教わったのはPP&Mだが、ギターという弦楽器の面白さを一番教えてくれたのは、サイモン&ガーファンクルのポール・サイモンかもしれない。

 サイモン&ガーファンクルとの出会いは、他の多くの人がそうであったように、映画「卒業」(1967年= 写真左 は、大ヒットしたサントラ盤)だった。映画館では、映画の筋書きよりも、その音楽の新鮮さに衝撃を受けた。

 「ミセス・ロビンソン」などの歌はもちろんのこと、ポールのギターの奏法の素晴らしさ、表現力にもただ魅入られてしまった(映画「卒業」について言えば、6月8日の新聞には、「ミセス・ロビンソン」役を演じた女優のアン・バンクロフトさん死去のニュースが…。合掌)。

 ただし当初は楽譜もなく、「サウンド・オブ・サイレンス」や「スカボロー・フェア」の、あの印象的な、独特のイントロは一体どうやって弾いているのか、解明できずに、悶々とした日々を過ごしていた( 写真右下 =S&Gのベスト盤と言えば、いろいろ出ているが僕はこれが好き)。 Simon & Garfunkel

 その後、映画のヒットのおかげで、日本で未発売だったS&Gの初期のアルバムも次々とリリースされ、楽譜も出回るようになった。「水曜の朝、午前3時」「パセリ、セージ、ローズマリー&タイム」等々(ちなみに、僕がハーブ栽培に興味を持ったのも「スカボロー・フェア」を聴いたのがきっかけ)。

 僕は必死でコピーして、練習した。小柄で、きっと手も小さいはずのポールがあれほど上手く弾けるんだから、僕にもきっと弾けるはずだ、と信じて…。ポールのおかげで、僕のギターの腕もひと回り成長したはずだ(と思う)。

 S&Gはその後70年に、「明日に架ける橋」( 写真左下 )というグラミー賞6部門を獲得する大ヒット・アルバムを出すが、その直後、なぜか突然、デュオの解散を発表してしまう(詳しい理由は今も、僕はよく知らない)。 Bridge Over Troubled Water

 ポールはその後、ソロで活躍、73年には日本に初来日し、僕は初めて生ポール・サイモンを聴くことができた(このコンサートでは、ポールそっくりの弟がゲストで出てきて、2人でギターを弾いて一緒に歌い、ファンにバカ受けしてたのを今も思い出す)。

 S&Gは、解散したとはいえ、81年のセントラル・パーク・コンサートを始めとして、10年に一度くらいは“再結成”してはツアーに出たりしているから、不仲という訳ではないようだ。アートも解散後、次々と素晴らしいソロ・アルバムを出したが、大ブレークというまではいかなかった。

 僕はその後82年、S&Gとしての初来日コンサートを、今は無き大阪球場で聴いた(この時のバック・ミュージシャンは、ドラムがスティーブ・ガッド、キーボードがリチャード・ティーら、凄いメンバーだった)。アートは、さすがに昔ほどの澄んだ高音は出なくなったが、素晴らしい歌声を聴かせてくれた。

 ポールもアートも同い歳で、今年で64歳。彼らの公式HPを見ると、03~04年にかけて全米ツアーをしている(「小銭稼ぎの再結成」という批判はあるが、それでも昔のファンは嬉しい…)。もう一度、来日してくれたら、僕は、万障繰り合わせて行って聴いてみたい。





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Last updated  2005/07/03 12:24:53 AM
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うらんかんろ

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Comments

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