ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

May 15, 2006
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 今週末、オーケストラの本番があり、普段コンサートマスターをしている方の独奏で、シベリウスのバイオリン協奏曲を演奏します。

 シベリウスって、優れた交響曲を多く書いた人という印象がありますが、ティンパニの使い方とか木管の重ね方が絶妙だけど奇妙で、弦のユニゾンもちょっと濃すぎるなーと思うこともしばしば。僕にとっては、好きな作曲家と断言する自信はないものの、なぜか気になる作曲家です。

 フィンランドという国にも以前から漠然と興味を持ってました。彼の音楽から察するに、よっぽど自然が厳しい国なのかもしれません。いつの日か旅したいとは思ってるのですが、昨年はなぜかノルウェーに旅立ち、結局はグリークにかぶれて帰ってきてしまいました(笑)。

 シベリウスの音楽は、どっしり安定した四拍子ではなく、ちょっと浮遊感の漂う六拍子のものが多いように思います。非現実的な転調とかリズム展開もどことなく不安感を助長し、幻想的ですらあります。

 フィンランドの国民には失礼ですが、なんていうか、この国、ほんとに実在するのでしょうか。実は架空の国だったりして、あるいは、ムーミンが住んでる森と湖のおとぎの国だったりして。人間が普通に生活を営んでいるのかどうか、自分の目で確かめてみたいとすら思います。

 シベリウスの音楽は、聴くことで日ごろのストレスを忘れ得るという意味で、現実逃避に向いているようです。
 今日のリハーサル中もいろいろと思いを馳せながら弾いてしまいました。でも、よく考えたら本番が間近にせまっていて、やはり目の前の現実を直視せねばと、我に返って慌てふためくのであります。





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最終更新日  May 17, 2006 07:20:17 AM
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