ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jul 8, 2006
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 今日は、所属しているMオーケストラの野外コンサートがマンハッタン内の公園で行なわれました。天候にも恵まれ、多くのお客さまがいらしてくださいました。

 今回の本番では、過去の定期演奏会でとりあげた曲の中からモーツァルトだけを選び抜き、一時間半、 ひたすら、とことん、これでもかと モーツァルトを弾きました(「フィガロの結婚」序曲、 交響曲36番「リンツ」 「イドメネオ」序曲、交響曲39番 )。

 ここまで気合いを入れてモーツァルトを弾いたのは初めてです。今年が彼の生誕250周年じゃなかったら全く違ったプログラム構成になってたことでしょう。実際のところ、アマチュアオケの場合、モーツァルトの交響曲は管楽器(木管ですら!)の降り番が多いことを理由に敬遠されがちです。僕自身も、今年になるまで数えるほどしか弾いたことがありませんでした。

 どーせ野外だし、細かいことを気にせずに楽しく弾けりゃそれでいーかなー、との邪念が頭を横切りましたが、モーツァルト先生の崇高な音楽を前に、そんな態度は許されません。普段よりも一層神経を遣って弾いたので、どっと疲れました。
 ちょっとお腹いっぱい気味。正直言って、しばらくはオケでモーツァルト(しかも第一バイオリン)を弾くのは遠慮したいとさえ思ってしまいました。ま、そんなもったいないこと、 モーヲタ のワタクシとしては、 口が裂けても 言えませんが。

 今日の本番、やっぱり多少の事故がありました。そよ風のなか、譜面が飛ばされて宙を華麗に舞ったり、ニューヨーク独特の効果音(ヘリコプター、パトカー、救急車)が演奏に華を添えてくれたり。あるいは、日没時間の計算を誤ったのと厚い雲が立ち込めてきたために、最後の楽章を弾いてる頃に暗くなってしまい、視力の弱い団員は 暗譜で 弾くハメになっちゃったり。

 お客さんたちも、芝生に横になって最後までじっと聴いててくださいました。実際にグーグー眠っていた方もいたようです。

 余談。
 今回一緒にプルトを組んだのはクラウディアさん。
 ドイツご出身の彼女は今日のステージリハーサルに遅刻してきました。案の定、サッカーのワールドカップ(ドイツ/ポルトガル戦)を観てたそうです。
 団員のみんなは、彼女がなかなか来ないのでやきもきしてましたが、 遅刻の前科がある自分 といたしましては、のんびり寛容に構えておりました(笑)。





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最終更新日  Jul 10, 2006 06:46:47 PM
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