I love Salzburg

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2008.01.08
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結構 広い駅だと思うでしょう?
でも、この日は誰もいない、猫の子一匹もいない、寂しい風が吹いていました。。


「ザルツブルク」の旅日記に戻す前に、私が迎えた新年で、最もドキドキしたお話をしますね。

それは3年前。
オランダのアムステルダムで年を越した私は、「ゆかち」さんお薦めのブリュッセルにある「グラン・プラス」へ向かう為、新年一番の列車に乗ったのです。

その途中にあるアントワープは、「フランダースの犬」の舞台であまりにも有名な街。

ネロとパトラッシュが最期を迎えた「ノートルダム大聖堂」と、その中に実在する「ルーベンスの3枚の絵」。

欲張りな私の当初の予定では、ブリュッセルの帰りにアントワープにも立ち寄るというものでした。
それを考慮して、お馴染み旅行会社のMさんに新幹線『タリス』のチケットを往復手配してもらい準備OK。

ところが、日本からオランダへ向かう長い飛行機の中、私は気付いたのです。

夕方にアントワープ入りしても、日が短いこの時期、きっとノートルダム大聖堂の美しさがよく見えない、、。
*この大聖堂はフランドル地方最大のゴシック建築で、それはそれは見事なものです。

ならば、ブリュッセルへの行きしにアントワープで降りましょう、そう決めました。

前日の2004年12月31日、東京駅のモデルでもあるアムステルダム中央駅でチケットを変更しようとしました。

駅員さんは怪訝そうな表情で、「列車の中で話して下さい」。
まっ! ちょっと感じ悪いわよ、あなた!(`ヘ´)


正月一番、アムステルダム中央駅には大勢の人達でごった返していました。
色んな人種の方達がいます。

ヨーロッパでは初めての長距離列車。
生まれて初めて鉄道での国境越え。

私はいつも以上に興奮していたことでしょう。

贅沢に『タリス』1等車の席を選んでいます。

うふふ。 なんだかお嬢様にでもなった気分です♪

列車に揺られること数分。
"由美かおる"似?!の綺麗なお姉さん、フランス人の係員さんがチケットの確認に来ました。
私はアントワープで降りたい旨を伝えました。

彼女は笑顔でチケットをチェックし、
「ここに変更を書いておくから、またアントワープで乗車した時に見せてちょうだい」。

その後、
さすがフランスを走る列車、長身のハンサムさんが「ボンジュール、マダム~☆」と朝食を運んで来ます。

1等車に乗って良かった!!(*^0^*)
すごく優雅な感じです。(でも実際は機内食みたいなものですが、、気分の問題?)

満足な時間も流れ、アントワープ着。

私は列車から降りようと乗車口に立ちました。
ドアを開けるためのボタンを押しました。

! 開かない ! ! 開かない ! (°д°;;) 何度 押しても開かない。。

私は急いで隣の車両口へ行きました。

Too late...。

プシューッ、、発車オーライ!

きゃぁぁ、出ちゃったよぉ!!\(◎o◎)/

それを見ていた一人の女性も私を見て苦笑い、そして言いました。
「Too late.」


肩の力を落とし、元の席に戻りました。
それしかないですものねぇ。
やっぱりアントワープは帰りにしよう、、。

その時、先ほどの"由美かおる"似のお姉さんが飛んで来ました。
「ごめんなさい。降りられなかったわね。」
「アントワープではこの車両のドアが開かないことを言い忘れていたわ。」

どうも、この車両に座る人はブリュッセル行きの人ばかり?

彼女は私に付いてくるように言いました。

「あなた、アントワープへ行きたいのよね。」 彼女の勢いに、ただ頷く私。

「大丈夫。すぐに引き返せるわ。」
何がなんだか分からない私、でも彼女に付いていくしかないようです。

彼女は"???頭"の私を横目に誰かと電話でお話中。
どうも運転手さんらしい??

「この次の駅で止めてもらうから。大丈夫よ。」

えぇぇぇぇぇ~~!\(◎o◎)/
『タリス』をとめるのおぉぉぉ~~~!\(◎o◎)/

『タリス』は日本でいう新幹線のようなもの!!
その『タリス』を臨時停車させるというのです!!
それも私ひとりのために。
それも、私のちょっとした思いつきのためだけに(これは決して言えませんよね、恐ろしくて言えません)。

とある駅が近づきました。
『タリス』は減速します。

"由美かおる"似のそのお姉さんは、「大丈夫」という視線を投げ掛けてくれます。
( ̄○ ̄;) ( ̄○ ̄;)

「気をつけて行くのよ。 向かい側のホームだからね。」

『タリス』、停車。
彼女ともう一人の係員のお姉さんは、列車から乗り出すように手を振ってくれました。

プシューッ。ドアが締まります。

私も大きく手を振ります。
彼女達も私が見えなくなるまで、列車のドアから手を振り続けてくれていました。

信じられない出来事。
あまりにも親切すぎますよね。
今も彼女の笑顔をはっきり覚えています。


で、はたと周りを見回すと、、
当然のことながら、『ここは、どこ???(・_・;)』

又もや、( ̄○ ̄;) ( ̄○ ̄;)


余談ですが、これほど苦労して行ったアントワープの「ノートルダム大聖堂」。
元日の朝だった為なのか、ドアにはしっかりと鍵がかかっていました。
そのひっそりとした街に又も呆然と佇む私。

大聖堂の隅で作業しているおじさんに聞きました。
「いつ、大聖堂は開くの?」
「さぁね、いつかねぇ。。」
( ̄○ ̄;) ( ̄○ ̄;) ( ̄○ ̄;)

まぁ、私の旅はこんなものですけど。。( ̄○ ̄;)


改めまして、『タリス』のお姉さん、運転手さん、ご乗車のお客様達、
ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。





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Last updated  2008.01.11 10:34:23
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