I love Salzburg

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2010.03.30
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カテゴリ: 読書
異様な存在感で、それは私の目を引きました。

隣町のさほど大きくないスーパーの小さな書店で、私はある本に呼ばれました。

一度は手にしたものの、「きっと最初の2~3ページを読めば、いつもの通り眠くなって、そのまま本棚へ…ってことになるだろう。」
そう思った私は、ペラペラ目次を眺めただけで元の場所へ戻しました。


そして、次の週。

絶対に呼ばれている。。。
何故かそう感じて、もう一度手に取ってみました。 「意外と、これは読破できるかも~。^^」

それが、大前研一著『ロシア・ショック』です。


この本が最初に世に出てからは1年半近くも経っていますので、その当時からも随分と情勢は変化していることでしょう。

ですが、帯に書かれた「日本人よ、今こそロシアとの新しい関係を構築せよ!」
という力強いメッセージに、私はどうしても惹かれるものを感じました。


最も気になった点は「ロシアとEUの接近」なのですが、
何より「プーチン」について悪く書かれていない、、ということが私にこの本を買う決心をさせました。


私が高校時代、「会ってみたい歴史上の人物は?」と聞かれたら、それは本気で惚れこんでいた「坂本龍馬」であり、
「では、現代の有名人では?」と聞かれると、それは「ソヴィエトのゴルバチョフ書記長(当時)」と答えていました。

現在は、可笑しな盛り上がりを見せる世の龍馬熱にすっかり冷め、
けれど、会いたい人物は、ゴルバチョフに「ウラジーミル・プーチン」が加わりました。

いや、彼を気になり出してからは、もう数年は経つでしょうか、、、。
彼の持つ鋭い視線に惹かれ、背は低いものの あの素晴らしい肉体と私の許容範囲のイケメンだからというのも理由であります。(笑)

「プーチンをどう思うか?」と聞かれたら、まずは「恐い」と答えるでしょう。
けれど、強烈に惹かれる…。


ソ連崩壊後、どうしようもない どん底を体験したロシアの奇跡的な変貌ぶり(サブプライム問題後の世界経済の悪化を受け、ロシア経済は大打撃を受けたりと、まだまだ波はあるものの)は、
それは凄腕のプーチンならではのことであり、
そのプーチンは、2012年までメドベージェフに大統領の座を譲るものの、その後 再び大統領に返り咲きし、2期8年、つまり2020年までは「強いロシア」の復権を目指して君臨するだろう、、、とあります。
(この大前氏の予測は、2010年の現在では多くの方達が持っている意見でしょうが、、、。)


私のロシアに対するイメージは、完全に社会主義時代のままでした。
ゴルバチョフが゛ペレストロイカ"を掲げていた当時のままでした。
対ロシアといえば、「北方領土問題」でした。

いや、もっと悪いことに、
幼い頃、亡き祖母からよく聞かされた、「にっぽん勝った!にっぽん勝った! ロシャ負けた!」という日露戦争後の日本の流行り唄(?)のままだったのかもしれません。(爆!)

完璧にロシアは悪者、卑怯者、、、とずっと思い込んでいたように思います。



大前氏は語ります。
~ 今、日本が最も注目すべき国はどこかと聞かれれば、私は悩むことなく答えることができる。
ロシアである。

日本人は古いパラダイムのままで「ロシアはけしからん」と言うのではなく、
ロシアの真実の姿を知り、
メンタル・ブロック(心の壁)を解いて 一刻も早く新しいロシア・パラダイムへの転換を図らなければならないのである。 ~


この本に書かれていることは、すでに世間では常識になってきているのかもしれませんが、
それでも私には新鮮で清々しい驚きでした。

大前氏はこれ以前にも、著書『東欧チャンス』の中で、
「脱中国一辺倒、東欧(中東欧)のチャンスを生かすこと。
中東欧をうまく活用できないものは、21世紀に勝ち残れない。」と提言されているそうで、
こちらは もっと古い情報となりますが、これも私とハンガリーの縁の一つだと思って読んでみたいと思っています。

*

さて、私が『ロシア・ショック』を読み始めてから、
事実 ロシアでは、モスクワの地下鉄をはじめ南部の町にまで自爆テロというショッキングな事件が続いています。

まだまだロシアは大量の膿を出さなければならないことも事実ですし、
大前氏の意見が全て絶対ではないことも分かっています。


だけど、気になるプーチンさん! 
とても恐いように思えるけれど、今の私には龍馬よりもプーチンさんの方が非常に魅力的に映るのです。(*^^*)





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Last updated  2013.03.13 13:04:43
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