I love Salzburg

I love Salzburg

2010.05.25
XML
「あのぉ~、鉄道駅へはどちらから行けばいいのですか?」
私は駅員さんらしき人に尋ねました。

「◎×&$$Д・・・。(^^)/」
あら あなた、意外と(?)愛想がいいのね、、、でも私はロシア語が分からないの。。。



「スーズダリ」へは、「ウラジーミル」という街で鉄道からバスへと乗り換えます。
その「ウラジーミル」へ行く為には、まず鉄道駅の「ヤロスラーフスキー駅」もしくは、「クルスク駅」を目指さなければなりません。

クルスク駅へは、ホテルの最寄り駅から地下鉄で同じ路線、5つ目のクールスカヤ、
ヤロスラーフスキー駅へは、クールスカヤで環状線に乗り換えて1つ目、カムサモーリスカヤで下車となります。

普通なら近くのクルスク駅を選ぶのでしょうけど、
ヤロスラーフスキー駅の最寄りであるカムサモーリスカヤこそが 私が最も見たかった地下鉄駅だったことで、この小旅行の出発点はヤロスラーフスキーに決定です。
それは、シベリア鉄道が発着する駅としても有名です。

2010-05-19 18:13:13

日本の都会ほどではないにしろ、やはり地下鉄駅の出口は数ヶ所ありました。
ここで無駄に歩きたくないし、鉄道駅の時刻表すら持っていなかった私ですから こんなところで無駄に時間を使いたくありません。
そこで、目の前の駅員さんに尋ねてみた、、、というわけです。

何度か英語で話し掛けてみるも、彼にはさっぱり通じる様子もなく、、、
面倒くさくなった私は大声で「ヤロスラーフスキー!」とだけ叫びました。

「あ、ヤロスラーフスキー駅ね。 それならあっちだよ。(たぶん そう言った、、、と思います。)」と、彼は後ろを指さしました。
そうか、ロシアでは単語で叫ぶのがポイントか!(笑)

これでウラジーミルまでは楽勝だ!(*^^*)

*

2010-05-28 04:17:44
カムサモーリスカヤ駅にさよならして、私は鉄道駅へと急ぎました。


ロシアの鉄道駅の面白いところは、出発地ではなく終着地の地名が駅名になっていることです。
私が向かった「ヤロスラーフスキー駅」とは、「ヤロスラヴリ」という名の街への列車が出る駅ということ。
サンクトペテルブルク行きの列車は「レニングラーツキー(サンクトペテルブルクの旧名)駅」から、
ベラルーシ行きが出るのは「ベラルースキー駅」というわけ。
ですから、モスクワには「モスコフスキー(モスクワ)駅」はないのです。
この逆転の発想が優秀な人材を生むのかしらね?(笑)


と、ここで 一瞬 歩が止まります。

地下鉄カムサモーリスカヤ駅の目の前には、様々な方面の鉄道駅があちこちに見られます。
「レニングラード駅」もここが最寄りとなりますし、タタールスタン共和国の首都カザンへ向かう「カザン駅」もここから出発します。

いきなり、どれが「ヤロスラーフスキー駅」か分からない!

全て他力本願の私は、難しいキリル文字を解読(?)する気なんて これっぽっちもありません。(笑)

「すみませ~ん! ヤロスラーフスキー駅はどれですか?」

「ヤ・ロ・ス・ラー・フ・ス・キー!!!」
私は何人もに尋ねました。
無視する人もあれば、簡単に指で示してくれた人もいます。

私の手元には、「ウラジーミルへの往復切符を下さい。」とロシア語で書いた紙切れがあるだけです。
それで十分だと思っていた私は、その文章だけはあらかじめ用意していたのです。
しかし、そもそも駅からして迷うなんて・・・。

それらしき駅を見つけ、訳の分からない時刻表を眺めながら、
2010-05-28 04:19:05

それでも まだしつこく周りの人達に聞いていると、
アラブ系???と思われる髭の濃いおじさんが「ここだよ。ここだよ。^^」と教えてくれました。

駅の中には沢山の窓口。
どこでもいいや、、、と一つの窓口で紙を見せると、係員のおばさんに「ウラジーミル行きのチケットはもっと奥へ行ってちょうだい。」と突き返されてしまいました。

奥・・・といったって、どこ???
振り返ると、そのおばさんがず~っと奥を指さしています。
「奥といったら奥なの!」って、そう言ってるのが表情と動作から窺えます。

キョロキョロしながら、私は奥の窓口へ。
そこで先ほどの紙切れを見せると、
「%#&&☆××・・・?」 あぁ~~~ん、返ってくるのは超早口のロシア語、、、
疑問文ということだけは分かるものの、あなたの質問事項が分かりましぇ~ん。(><)

結局、相手にされず、私はただの阿呆のように「ウラジーミル」「ウラジーミル」とその名だけを繰り返し繰り返し、色んな窓口を覗きました。
その殆どが無視か、返事があってもやはり早口のロシア語なのです。(><)

「Oh,my ウラジ~ミルゥ~~~!!!」 
すでに私は街名ではなく、愛しのプーチン首相(ウラジーミル・プーチン)に縋る思いでその名を繰り返しました。

うっそぉ~~~~~!! 切符が買えない! 
こんな簡単なことで躓くなんて、、、そのショックの大きさといったら、今でも表現しようがありません。(苦笑)


なかば投げやりの気持ちで駅を出て、また別の行き先であろう窓口を覗きました。

モスクワでこんなに困るのなら、ウラジーミルからのバスの乗り換えは大丈夫だろうか、、
いや、もし成功してスーズダリまで行けたとしても、無事に帰りの便に乗れるかどうか、、、
すっかり弱気になってしまった私が その窓口で発した言葉が、
「セルギエフ・ポサードまで往復チケット一枚、、、。」でした。

そうです、ロシアの原風景が広がるという「スーズダリ」への旅は、ここであっさり根尽きたのでした。(T_T)

ロシア正教の中心地として栄えた「セルギエフ・ポサード」は、モスクワ北東近郊一帯に広がる中世の面影を残す古い街並み「黄金の環」の中で、最もモスクワに近い街です。
片道3~4時間も掛かるウラジーミルやスーズダリよりも随分と近く、たった1時間半で辿り着くことができます。

予想以上に出発が遅れたこともあり、行き先を変更した方が無難でしょう。
ロシアでは、外国人観光客にさほど自由はありません。

"無難と妥協"、これは私が旅する上で一番嫌いな選択方法なのに、ロシアの壁は私には高過ぎたようです。(悲)


「ДШБФ××・・・?」 あぁ、ここでもやっぱりロシア語かぁ~。

ところが それまでの人達とは全く違って、
途方に暮れている私を前に、その窓口のおばさんは、気持ちの良い笑顔で「ちょっと待っててね。^^」と何やらペンを走らせていきます。
「これを持って、18番窓口へ行きなさい。」 (たぶん)そう言って、背後に聳えるヤロスラーフスキー駅を示しました。
2010-05-28 04:13:20

18番窓口には若いお姉さん。
英語が喋れる貴重なそのお姉さんは、親切に「今からだと、8時43分発の列車があるからね。」と笑顔で教えてくれました。
この時の嬉しさといったら、たぶん 幼い子供が初めてのお遣いをやり遂げた気分と似ていたことでしょう。(笑)

とにかく、これで列車に乗れる~!!


レシートを貰って、彼女の指す方に進もうとした時、ふとチケットは?と気付きました。
もう一度 戻って尋ねてみると、そのレシートらしき紙切れがチケットだと言うのです。

ちょっと信じ難かったけれど、バーコードの部分を改札口の機械に挿すことで難なくOK。
2010-05-28 04:13:56

ここまで来れば、もう大丈夫!

2010-05-28 04:21:15

次回は、ここからシベリア鉄道でウラジオストックへ行こう!!
9297km、およそ一週間の鉄道の旅も悪くはないよね!(o^ー^o)


実は、セルギエフ・ポサードの地図を持っていない、世界遺産「トロイツィ・セルギエフ大修道院」への道順だって分からない、、、

そんなことにさえ気付いていない その時の私は、
"列車に乗れる~~~!"という単純な喜びと達成感でいっぱいだったのです。(笑)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010.05.29 04:12:51
[旅行記 モスクワ '10.5月] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Category

カテゴリ未分類

(228)

父の日記

(10)

愛犬たちの記録

(66)

旅行記 クライストチャーチ '18.09月

(0)

旅行記 グアテマラ&ベリーズ '18.7月

(7)

旅行記 欧州6ヶ国 '13.3月

(67)

旅行記 中欧8ヶ国 '12.9月

(118)

旅行記 アウグス2&ミュンヘン '12.5月

(11)

旅行記 ドブロヴニク&モスタル '11.12月

(32)

旅行記 ザルツブルク4 '11.10月

(19)

旅行記 メキシコ '10.12月

(25)

旅行記 モスクワ '10.5月

(32)

旅行記 ブダペスト '09.12月

(23)

旅行記 ザルツ3&アウグスブルク '08.12月

(38)

旅行記 韓国2 '08.5月

(19)

旅行記 ザルツブルク2 '07.12月

(15)

旅行記 ザルツブルク '07.7月

(10)

旅行記 スイス&リヒテン公国 '06.12月

(7)

旅行記 イタリア&バチカン市国 '05.12月

(4)

旅行記 バンコク&アユタヤ '05.3月

(1)

旅行記 オランダ&ベルギー '04.12月

(3)

旅行記 韓国 '04.6月

(1)

旅行記 ウィーン '03.12月

(5)

旅行記 ニューヨーク '03.2月

(3)

旅行記 ペルー '02.3月

(10)

旅行記 オーストラリア '02.2月

(6)

旅行記 クックアイランド '01.10月

(1)

旅行記 NZ '01.7月~'02.3月

(15)

旅行記 北京 '00.10月

(1)

旅行記 モンゴル '00.6月

(5)

旅行記 カンボジア '00.3月

(4)

旅行記 パリ '00.1月

(5)

旅行記 台北 '99.9月

(1)

滞在記 クライストチャーチ '01.7月~3月

(26)

クライストチャーチ

(10)

日本の旅

(108)

四国へようこそ

(117)

お遍路さん

(25)

城跡めぐり

(3)

観劇・ライヴ

(36)

展覧会

(57)

映画・DVD

(41)

音楽

(34)

読書

(30)

コラム

(36)

お友達

(42)

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: