I love Salzburg

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2011.08.27
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カテゴリ: 展覧会
そうそう、岡山ってなかなか面白い展覧会をしてくれるのです。
文化意識の高い県民性なのかな?

中四国で一番大きな街といえば広島市になりますが、いいものは決まって岡山に集まりますね~。

岡山は、世界最古の庶民のための学校 「閑谷学校」 からも分かるように、古くから教育熱心であり、国際交流も盛んな場所です。


それにプラス、私には「ミイラが好きな県」ってイメージもあります!(笑)

ミイラが巡回する大きな展覧会は、必ず岡山へやってきてくれるのです。
例えば、数年前の「大英博物館展」や 「インカ・マヤ・アステカ展」 など。
確か、吉村先生の青いミイラマスク「セヌウ」もそうでした。

そして、今年早々には、岡山市デジタルミュージアムで開催された「(インカ帝国のルーツとなる)黄金の都 シカン展」でも"ミイラ包み"があった記憶が…!?


*

ずいぶん前置きが長くなってしまいましたが、

今日は久々に四国を脱出し、
岡山市立オリエント美術館へ、『古代エジプト 神秘のミイラ展』を観に行って来ました!
(こちらは、沖縄 → 福島 → 群馬 → 岡山の地方都市のみの開催となります。)


今回もメインはミイラということで、じっくりと2600年ほど前のミイラと心の対話をして参りました。(笑)


こういう時、時々思うのです。

数千年の時を越え、数千キロ離れた異国の地で、こうやって私達(私とミイラ)が出会う不思議な縁を。

長い眠りの中にあっても、深い深い意識の底で向き合う魂。

袖触れ合うも他生の縁と申しますが、これはどんな縁を意味するのかな?


古代エジプトにおいて、死後その肉体をミイラとして保存するのは、死者が再生復活すると考えられていたからです。
その為には、オシリス神による最後の審判で心臓を天秤にかけられ、真実の女神マアトの羽と自分の心臓が釣り合わなければなりません。
釣り合わない心臓はワニに食べられてしまうのです。


アンクホルのミイラ.jpg



ねぇ、オシリス神の前で最後の審判を受ける時、死ぬ時よりも緊張したでしょ?

ねぇ、あなたの心臓と真実の羽が釣り合って、ちゃんと死者の楽園に復活を成し遂げることができたの?

ミイラさんに色々聞きたいことはあったのですが、彼は堅く沈黙を守り通しました。(笑)


と、ふとミイラから外した目の先には、「どうか起こさないで下さい」との文字が…。(^^;

おぉ~っと、そうだった! 
変な質問なんかして、万が一 ミイラさんを起こしてしまったら、それこそ後が大変なことになるのだった!
どうか、どうか、そのまま静かにお眠りください~~~。(笑)


それでも こうやって出会えた縁は、やっぱり不思議だな~って思うのです。^^

*

古代エジプト神秘のミイラ展.jpg


今回の展覧会はミイラそのものが凄い存在感でしたが、そのミイラを納めた三重の棺も見事でした。

ちなみに、そのミイラさんはエジプト末期王朝時代の神官アンクホルさん。
40歳前後でこの世を去ったとされていますが、こんなに丁寧に埋葬されているということは、生前 かなり高い身分の人物であっただけでなく、復活するのに相応しい人物だったということかな?^^


その他の見どころは、「死者の書」と呼ばれる、来世において復活するための呪文や美しい挿図と、
今回初公開となる、神聖文字ヒエログリフの解読者として知られるエジプト学者シャンポリオン(1790-1832)のノートなど。

そして、復活の象徴としてミイラの心臓の上に置かれたスカラベの装飾品も印象的でした。


それら200点もの展示物は、オランダ国立古代博物館のコレクションなのだとか。


オランダの博物館といえば、私はアムステルダム国立博物館くらいしか知らなかったのですが、
そのオランダ国立古代博物館は、古代エジプトコレクションにおいて、大英博物館やルーブル美術館と並ぶほど充実していることで有名なのだそうです。

確かに、これほど凄い展示物を一年以上に亘って日本へ貸出してもへっちゃら~なのですから、もっともっと驚くべきものが保存展示されているってことですよね!
考古学ファン、エジプトファンにはたまらないだろうな~。(*^^*)


岡山での開催は8月31日までの予定でしたが、9月4日まで延長されるのだそうです。
(これが全国巡回の最後かな?)

それまでに もう一度じっくり観に行ってもいいかな~と思うほど、内容の濃い展覧会でした!





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Last updated  2011.08.28 15:18:09
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