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2006/12/29
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カテゴリ: 小説の本棚




俳優の児玉清氏がラジオで絶賛していたミステリー小説。

主人公のジョン・コーリーは、元NY市警殺人課の刑事。
FBI捜査官の妻ケイト・メイフィールドとともに、
5年前に起きた航空機墜落事故の真相を洗い直し始める。

福岡出張記:千秋の気持ち から続く)

航空機に向かう 「光のすじ」 を見たという元海軍大佐の証言と、
ただ一隻、現場海域から消えたという高速船の存在から、
墜落の状況は、明らかにミサイルによる 「テロ攻撃」 である。

しかしながら、90%以上回収され、組み立てられた航空機には、
燃料タンク爆発を示す機体の損傷以外、
ミサイル等による 「炸裂痕」 は全く見当たらない。

決定的な物的証拠のないこの事故に対し、
政府は多くの証言を無視し、墜落を 「事故」 として処理した。
そして、捜査を始めたジョン達にFBI上層部から圧力がかかる ...


……


ジョンは正義感が強く、飄々として圧力に屈しないタフ・ガイ。
年下の妻ケイトに "ぞっこん" で、体を張って彼女を守るような男。

そんなジョンなら、この事件を放っておけないハズだと、
ジョンを信頼しつつ、お釈迦様の手の中よろしく、
現場を案内し、当時の重要証人とジョンを引き合わせるケイト。

そんなケイトの "思惑" に喜んで乗るジョン ...
役者で言えば、ケビン・コスナーあたりが適役だろうか?
痛快なアメリカンヒーロー物である。

5年前に既に事件は調べ尽くされ、
すぐそこは壁と言えるような証言の洗い直しの中から、
些細な新事実を聞き出し、仮説を検証していく様は、
児玉清氏なら 「お見事!」 と評するに違いない。(笑)

未だに真相がはっきりしない実在の航空機事故は、
いったいどのような結末を向かえるのだろうか?
年内に下巻を読み切りたいものだ!

満足度 ★★★





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Last updated  2006/12/30 12:44:45 AM
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