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Comments
2007/08/08
カテゴリ： 小説の本棚
この人の作品ってこういう感じなんだな ．．．
『しゃべれどもしゃべれども』 や 『一瞬の風になれ』 もそうだった。
感情表現が細やかに描かれ、無垢な優しさが漂う青春小説だ。
主人公たちの健気さ、懸命さに心洗われる。
◆
黄色い目の魚・サンカクは、刺々した性格の海の問題児。
小学校の頃にその絵を描いた村田みのりは、
自分の周りの世界とことごとく対立しながら、
サンカクの作者である叔父のアトリエに入り浸り、
サンカクと同じように自分の居場所を探していた。
一方、絵を描くことに一種罪悪感を持ちながら、
描くことへの情熱に気づかずにいる木島悟。
絵のモチーフとして、みのりの個性に惹かれ始める ．．．
◆
『黄色い目の魚』 って、何だか鮮度の悪い魚のようで（笑）、
読む前はあまり良いイメージを持てなかったが、
読み終えた今、これほど愛着が持てるタイトルはないと思う
作者にとっても、10年来の思い入れがある作品らしい。
いい歳して青春小説なんかに感動するのは、
気恥ずかしい気もするけれど、
きっと、打算的だったり、妥協ばかりの毎日と違う世界に
引きつけられるのだろう。
それで明日からの自分を少しでも変えられれば、
それは青春？それとも精神の未熟？
う～ん ．．．飲み過ぎた ．．．
満足度 ★★★
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