ビジネス発想法に関する本


著者名:久恒啓一
出版社:実業之日本社
紹介:図解発想で見晴らしを良くする仕事術を説きます。(2004年6月読了)
感想:以下の記述に共感しました。
・多少の能力の差よりも、実は全体を見晴らす位置取りこそが、パフォーマンスに大きな差をもたらすのではないか、という仮説が浮かんだのです。
・当たり前のことですが、オフィスでは課長が課のスタッフ全員を見渡せるような席に着き、さらに部長がその部署や大部屋全体を見渡せるような位置の席に座っているのは、やはり意味のあることなのです。
・自分の時間を自分でコントロールしていると思うことができたら、自信がつくはずです。その一方、自分の時間を上司からコントロールされていると思ったら、何をしてもうまくいかないでしょう。
・人生は選択と決断の連続です。毎日なんらかの選択を迫られているはずです。ライフデザインを持っていると、選択しているときにそのデザインが頭をよぎるのではないでしょうか。そうすると、どのような決断を下すべきか自ずと答えが見えてきます。
・私たちは、個々の分野すべてについて見晴らしを良くする必要はありません。ふつうの人はそんなことができるわけがないのです。私たちは、だれがその分野で見晴らしが良い人なのかをつねにチェックして、情報としてストックしておけばいいのです。
・刺激を得る方法なのですが、それには人と会うのが一番です。それも、できるだけ自分と立場の離れた人と会ったほうが、より強い刺激を受けるはずです。「世の中にはこんな人もいたのか」「こんな世界もあったのか」と実感できるでしょう。
・受身で仕事が始まると、どうしても気分が悪くなりがちですし、1日が憂うつになってしまいます。仕事というのはある意味で勝負ですから、やはり機先を制することが大事なのです。
・五年とか10年くらい上の先輩をつねにベンチマークしておいたほうがいいのです。同世代にライバル意識を持っても、あまり意味はありません。先輩は、当然、自分より見晴らしの良い立場にすでに立っているのです。
・経営トップに上りつめると、社内に相談できる人がいなくなることもあるでしょう。業界内にもいない場合もあるでしょう。そうなると、対話の相手は歴史上の人物に求めるしかありません。
・石原慎太郎東京都知事は織田信長、ダイエー元会長の中内さんは坂本竜馬、ソフトバンクの孫正義さんはナポレオンを自分の師と仰いでいるそうです。彼らは歴史上の人物と自分を対比し、見晴らしを良くしながら、仕事をしてきたのです。
・仕事というのは、実は人の言うことや資料などを読んで理解する力、自分で考えることのできる企画力、人に伝えて巻き込むことができる伝達力、この3つの力があれば事足ります。
・私たちは前向きに仕事に取り組んでいれば、必ず進化できます。しかし、毎日の作業に追われていては、いつまでたっても進歩しません。これまでの経験から、仕事と作業を混同している人が意外に多いのではないかと感じています。
・新しいものを生み出したり、問題を解決したりすることが仕事です。ですから、仕事では必ず頭を使います。企画を考え、企画書を図解することは「仕事」です。その企画書をコピーしたり、ホチキスでとめたりするのは「作業」です。
・仕事には人に任せられるものと、任せられないものがあります。雑用だけ秘書に任せるつもりでも、あの高杉晋作でさえ「人生の95%は雑用だ」といっているように、雑用というのはものすごく多いのです。
・情報というのは、役に立つ知らせのことです。世の中には役に立つ情報があふれています。ですからあれも、これもと、あらゆる情報を集めようとしても、きりがありません。
・そこで重要になってくるのが、情報を選択する目を持つことです。問題はどのようにして情報を選択するかですが、役に立つ知らせの前に、ある言葉を添えるだけで簡単に選択眼を持つことができます。
・その言葉は「現在の自分にとって」「現在の自分のテーマにとって」「いまの会社の動きにとって」です。情報を入手する目的がないと、情報は選別できません。
・「マジックセブン」といわれるように、人間の脳が一度に覚えられるのは7つが限界だそうです。電話番号は7ケタなら覚えられますが、8ケタ以上になると覚えられない。人間は1つのものに8以上の項目があると整理ができないのだそうです。私たちの脳には、一般に一度になら七つまでしか覚えられないという限界があるのです。
・取材を受ける場合には、「まずホームページを見てください。その上で、わからないところだけ質問してください」と言うと、相手は事前に勉強してくれますから、時間を節約できるのです。いちいち相手の質問にすべて答えていたら、こちらも疲れてしまいます。(以上)



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