「人生を創る言葉」で共感したフレーズ


 (凡例◎引用、○解説、・感想)

◎「人間にとって、少しも仕事がないのは、仕事があり過ぎるより
 も悪いものだ」(英国の文豪チャールズ・ラム)

○多くの人は時間がないことを歎き、それを理由に何もなしえぬま
 まに生涯を終えてしまう。だが、時間がない中で時間をつくる工
 夫をすることによって、大きな仕事ができるということも確かに
 ある。

・よく「大事な仕事こそ、忙しい人に頼め」と言われますが、これは
 忙しい人ほど、忙しい中でプライオリティをつけて仕事をこなすこ
 とができるからです。

◎「明日ありと思う心の仇桜、夜半に嵐の吹かぬものかは」(親鸞)

○いろいろな場面で使える言葉である。たとえば、仕事や勉強を
 「明日やればいいや」と思ったときに、「いや、夜半に嵐が吹くか
 もしれない」と思って先延ばしにしないで片づけてしまう。そのタ
 イミングを逃すと二度とうまくいかないということが、人生には幾
 度となくあるものである。

・「一寸先は闇」、「チャンスの女神に後ろ髪はない」と言います。
 次の一瞬に何が起こるかは誰も予測できませんし、同じチャンスは
 二度とはこないものです。今度や次、明日ではなく、今現在を悔
 いのないようにベストを尽くしたいものです。

◎「自分の境遇を改善せよ。しかしその境遇が変えることができない
 ほど強いものならば、諦めてその境遇に甘んじろ」
 (英国の政治家スノーデン)

○スノーデンの考え方は一種の悟りといってもいい。これは、自分に
 与えられた境遇が厳しいとき、それをどのように考えれば運命を好転
 させることができるかを教える貴重な話である。

・「諦めてその境遇に甘んじろ」と言われると何か、後ろ向きの話のよ
 うな感じがしますが、この場合はその前提に「全力を尽くして改善す
 る」ということがあることを忘れてはいけません。今の仕事で全力を
 尽くせない者が、より大きなミッションを果たせる道理がありません。

◎「恐れを知る者は真の大勇者なり」(英国の将軍ウェリントン)

○かつて京都大学の会田雄次先生から聞いた話だが、戦場ではヤクザと
 料亭の主人ぐらい臆病な者はいないのだという。

・ヤクザが戦場で臆病なのは相手が一般市民ではないからですが、料亭
 の主人が臆病な理由はわかりません。ともあれ、対等の関係になった
 ときにこそ真の実力が出るということですね。

◎「凡そ一日この世にあれば、一日の食を喰らい、一日の衣を着、一日
 の家に居る。なんぞ一日の学問、一日の事業を励まざらんや」
 (吉田松陰)

○人間はどうせ死ぬものである。いくら成長しても、最後には死んでし
 まうことに変わりはない。この「どうせ死ぬのだ」というわかりきった
 結論を前にして、どう考えるのか。松蔭は、どうせ死ぬにしても最後の
 一瞬まで最善を尽くそうとした。それが立派な生き方として称えられて
 いるのである。

・松蔭と同じく幕末に活躍した坂本竜馬は「たとえどぶの中で死ぬとして
 も前のめりになって死にたい」と言ったそうです。「どうせ」と思っ
 てすべてマイナス思考で諦めてしまうか、少しでも前進をと常に前向き
 に生きるか、この差は果てしなく大きいと思います。

◎「汝、草木と同じく朽ちんと欲するか」(頼山陽)

○学問で身を立てる人でも、あるいはスポーツ選手でもそうだと思うが、
 いくら才能があってもそれだけではダメで、人並み外れた努力をする
 ことによって才能が大きく開いていくものだ。

・才能がある人も人並み外れた努力をすることによってずば抜けた人に
 なると思うと私のような凡人はなおのこと、ぼやぼやしていられません。

◎「職業はなんでもいい、ただ第一人者たるを心掛けよ」
 (米国の大実業家カーネギー)

○今、目の前にある仕事を一生懸命勤めることによって、今より高い地位
 が与えられる。成功者はそうやって少しずつ階段を上がっていって、い
 つの間にか揺るぎないポストに就いているものである。

・清里開拓の父ポール・ラッシュの言葉
 Do your best,and It must be first class.(最善を尽くせ、しかも
 一流たるべし)が思い出されます。

◎「貯金は成功のチャンスを作る」(米実業家ロバート・ダラー)

○貯金というのは、ただお金のことだけを指すのではない。いろいろな
 苦労をして経験を積んでおくこと、厳しいトレーニングをして体力を
 つけておくこと、良好な人間関係に努めて信頼を得ておくこと、友情
 を培っておくことなども、広い意味では貯金といえるだろう。
 日頃からそのような貯金をしておくことによって、チャンスがやって
 きたときに生かすことができる。貯金がなければ、今がチャンスとわ
 かっていても、みすみす指をくわえて見逃すしかないのである。

・私の場合、普段から心がけている貯金は読書と人的ネットワークの構
 築、メンテナンスです。いざというとき、とっさにその場の状況に
 ぴったりの言葉が出たり、思考の助けになる格言、ことわざの類が思
 い浮かぶようにするには読書は欠かせませんし、的確な情報を得たり、
 自分ひとりでは解決できない問題を解決するのに必要なヒントを得た
 りするのに、電話やメール一本でやりとりができるような関係をつく
 り、絶やさないように努めています。

◎「返事をなおざりにしておくことは、犯罪でないまでも、それは罪悪
 である」(米国の雑誌編集者エドワード・ボック)

○ボックのいうように、手紙の返事はすぐ書くべきものだと私も思う。
 しかし、なかなかできないことである。書かなくていい理由はいくら
 でも出てくるし、そうこうしているうちに忘れてしまう。

・手紙ばかりではなく、FAXやメールもいただいたら返事はすぐに出す
 のが相手に対する最低限の礼儀だと思って私は実行しています。
 米国のベンチャーでは、メールに対して3日間返信がないと信用を
 なくし、ビジネスの相手にしてもらえないと言います。届いたという
 ことを相手に知らせる意味からも返事を出す程度の手間は、手紙や
 メールをいただいた相手に惜しんではいけません。

◎「天知る、地知る、我知る、汝知る」(後漢の考安皇帝に仕えた楊震)

○莫大な黄金の包物を差し出され、「今夜のことは誰も知るものでは
 ありませんから、どうぞお納めくださいますように」と言われたとき
 楊震は急に居住まいを正して、「なんといわれるか。誰も知らぬと
 いわれるのか。現に天も見ているし、地も見ているではないか。私も
 知っている。君も知っているではないか」といって拒絶した。

・何事を行うにも最後の判断基準は、世間体や欲得ではなく、「我天に
 向かって恥じることがない」と言えるかどうかだということだという
 ことではないでしょうか。



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