夢のゴミ箱

夢のゴミ箱

最終話 SPECIAL THANKS






いつかは・・・


一人でもう一度ここに戻るようなそんな気がしてた


まるでその場所に思い出の跡に忘れ物がまだあるようで




夏の向こうには戻れない夢がある・・・


君といた日々は宝物そのもの・・・
















次の日もまだまだ暑い日だった。



照りつける太陽が急かすように俺を起こした。



まだ頭ははっきりしていなかったが、頭に浮かぶのは絵里子の事ばかりだった。



結果に希望は捨てないようにしていたが、どうしても良くない方に考えてしまう。







そんな弱気でどうする!! と気持ちを奮い立たせたその瞬間・・・



絵里子からメールが届いた。







こんなにメールを開く指が震えた事は初めてだった・・・



深呼吸をして、目を閉じた。



意を決してメールを開いた、しかし目は閉じたままだった・・・










そしておそるおそる目を開いた・・・




















『まさの真剣な想い、本当に嬉しかった。』




















『いっぱい考えて、いっぱい悩んだよ。』




















『でね・・・』

























『やっぱり私は彼氏の事が好きみたい・・・。』




















『ごめんね。本当にありがとね・・・。』
















俺の恋は終わった・・・。



想いは実らなかった・・・。










『そっか・・・。わかった・・・。


俺の方こそ惑わせるような事してごめんなぁ。


彼氏と仲良くしろよ~。でもホント頑張りすぎんなよな!!』











この返事は俺の強がりだった。



ショックを受けていないフリをするのが精一杯だった・・・。



本当は泣きたい気持ちでいっぱいだった。



2人で過ごした夜を嘆いた・・・。



楽しかった夜を恨んだ・・・。















俺の恋は終わった・・・。















熱く燃えたひと夏の恋・・・。





友達のままならよかったのに・・・。





こんなに辛い想いをしなくてよかったのに・・・。





始まらなかったら終わらなかったのに・・・。

















この時はそんな気持ちでいっぱいだったな・・・



だけど・・・違うんだよ・・・

















・・・始まったから





好きになれたから、ここまで一生懸命になれたんだ・・・。





好きになれたから、暑い夏を過ごせたんだ・・・。










本気でぶつかる事から避けていた




独りよがりだとしても本気になれたこの夏。




俺はようやく変われたんだ・・・。















本音を伝えるのは怖いことじゃないな。















あの海を今、一人見ている。










今までで一番暑い夏










少しの勇気と少しの自信を持てたあの夏










本気で恋をしたあの夏










もう戻れないあの夏・・・。















きっと忘れる事はないだろう・・・















君といた日々・・・




















SUMMER DAYS

























そして、季節は変わり、俺はまた違う恋をした。




俺達は出会ったんだ。




そう・・・PCの前で・・・。




あの夏の日々を胸に秘めて・・・・・










もうひとつの物語  †リトルブレイバー†  へ


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