【ゆるしの４０日--DAY 12--】
二つの 意味
●「ゆるし」と「ゆるし」？
イエス・キリストは、あなたの「 ゆるし
」のために、十字架で命を捧げてくださいました。そのキリストを、あなたの個人的な救い主と信じたあなたは、罪が ゆるされ
、永遠の命を受けるのです。さらには、あなたもまた「 ゆるす
」ために、あらゆる人間関係のただ中に遣わされて行くのです。
これまで、私が「 ゆるし
」と、あえて、ひらがなで書いていることに気づきましたか？
実は、ゆるしには、二種類の意味があります。
漢字で書くと、 「許し」
と 「赦し」
です。読み方は同じですが、それぞれの漢字の持つ意味は全く違います。
「 許し
」とは何でしょうか。
「許し」には、「許可する」という意味があります。例えば、あなたは運転免許証をお持ちでしょうか。運転免許証は、公道で自動車を運転するために事前にドライビングスクールで教習を受けて、試験をパスしてから受け取ることができます「入場許可証」や「駐車許可証」なども同様に、許可証とは、事前に発行されるものです。
つまり、事故が起こる前に与えるもの、と言ってよいでしょう。 事故が起こらないように、事前に与えられるものが、「許し」
です。
では、それに対して「 赦し
」とは何でしょうか。
「赦し」とは、事故が起こってしまった後に与える（与えられる）もの
なのです。犯罪を犯した人に対する赦しとは、その人の罪や過失をとがめだてしないことです。つまり、起こってしまった出来事に対して後から与えられるものが赦しなのです。
主イエスは、あなたの「赦し」のために、身代わりとなって十字架で命を捧げてくださいました。
ローマ総督ピラトは、主イエスに十字架に架けるに値するほどの罪を見出すことができませんでした。当時は祭りの度ごとに、民衆の希望する囚人の一人を釈放する風習があ りました。ちょうどバラバという暴動で殺人の罪で捕まっていた囚人がいたので、ピラトは民衆に 「どちらを釈放してほしいのか。バラバか、それともメシアと いわれるイエスか。」（マタイ27:17）
と聞きました。すると祭司長たちに扇動された民衆は、バラバを釈放して、主イエスを十字架につけるよう要求したのです。
激しく「 十字架につけろ！
」と叫ぶ群衆に対して、「 いったいどんな悪事を働いたというのか
」と、ピラトは戸惑いました。恐らくイエスは釈放されるだろう、というピラトの考えとは反対に、バラバが釈放されました。つまり、バラバの赦しのために、主イエスが十字架の刑を身代わりで受けたのです。
わたしもあなたも皆、バラバと同様に、罪のない主イエスが身代わりで十字架に磔にされたからこそ、無罪放免にされました。 信仰によって、人生におけるあらゆる過去の罪に対しての「赦し」を得た
のです。
ですから、私たちが罪（事故）を犯してしまったにもかかわらず、ゆるしてくださった神様のゆるしとは、「赦し」であることが分かります。
●気づいていない罪、将来の罪
しかしながら、クリスチャンになり罪が全て赦されたからと言って、もう二度と罪を犯さない完全な聖人君子になるのではありません。 魂は救われても、私たちが肉体を持っている限り、罪を犯す性質は残ります
。クリスチャンであっても、誘惑があり罪を犯してしまう罪深さを抱えているため、いつかこの体もあがなわれるようにと、主イエスが再び来る日を私たちは待ち望んでいるのです。
わたしたちも．．． 体の贖われること
を、心の中でうめきながら 待ち望んでいます
。（ローマ8:23）
驚くべきことに主イエスは、過去犯してしまった過ちだけではなく、 自分で気づいている・いないに関わらず現在犯している罪や、将来犯すであろう罪も含めて
、文字通り、「す・べ・て」の罪を背負って主イエスは十字架で命を捧げてくださいました。
つまり、主イエスを信じる信仰によって、将来の罪まで主イエスは担ってくださいました。 この神様の事前のゆるしは、まさに「許し」である
のです。
●何度でも、あきらめない神
そういうわけで、神様の「ゆるし」には、「許し」と「赦し」の二つの意味があることが分かるのです。
いずれにせよ、大切なことは、神様の光に照らされ示された罪は、過去の罪であれ現在進行形の罪であれ、その都度罪を告白して祈らなければいけません。 悔い改めるのであれば、神様はあきらめることなく忍耐をもって何度でも赦してくだくださる
、憐れみに満ち溢れたお方なのです。そうです、何度でも、何度でも。
ですから、将来犯してしまうであろう罪から守られるように祈りましょう。そして自分でも気づいていない罪があれば示してください、と祈り求めましょう。主イエスはすでにそれらすべての罪を2000年前にすでに担ってくださったのですから。わたしたちの罪が再び、主イエスを十字架に釘付けにすることがないように、守ってくださいと、事前に積極的に祈り続けるのです。
自分に罪がないと言うなら、自らを欺いており、真理はわたしたちの内にありません。 自分の罪を公に言い表すなら
、神は真実で正しい方ですから、 罪を赦し、あらゆる不義からわたしたちを清めてくださいます
。（１ヨハネ1:9）
DAY13「神様からあなたへの願い」へ続く
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※ゆるしの４０日バックナンバー
DAY 1 ゆるせない苦しみ
DAY 2 クリスチャンでもゆるせない？
/ DAY 3 ゆるしは皆、必ず必要？
/ DAY 4 「ゆるし」が、どうしても必要な理由（わけ）
/ DAY 5 キリストの苦しみは誰のため？
/ DAY 6 どれほどの苦しみだったのか
/ DAY 7 十字架の苦しみ
/ DAY 8 十字架の痛み
/ DAY 9 二つの音の狭間で
/ DAY 10 ド真ん中にあるもの
/ DAY 11 あなたへの問い
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