puka×2 PLANET

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2007.10.16

ツルちゃん

(10)

テーマ： ★つ・ぶ・や・き★(545003)

カテゴリ：プカッチのつれづれ日記

某市民病院の脳外病棟に、ナース達の間では

アイドル的存在のお婆ちゃんがおって

食事以外の時間帯は、いつもナースの詰め所にいました。

そのお婆ちゃんは、ツルちゃんといって、かなりのお年で

常時　車椅子に座らせられ　自分自身では、移動できない　

要介護のお婆ちゃんなんです。

それなのに、いったいなぜ　１日中詰め所にいるのか

な～んでかというと・・・

ツルちゃんは、ベッドに寝かせておくと、いつのまにか

脱走してしまうのです

まぁそんなワケで、ツルちゃんはあまり病室にいないので

頻繁に病室が変わり

ある日、アタシ達の部屋に　ベッドごと移動してきました。

滅多に病室に戻らないツルちゃんが、オムツ替えのため、

看護士さんと戻って来ました。

オムツを替えてもらい、サッパリしたツルちゃんをベッドに寝かせ、

看護士さんが汚れたオムツを処分しに姿を消すと、

な、なんとツルちゃんが起き上がり、脱走を謀ったのです！

ズル～ズル～っと腰を引きずり、ベッドのフェンスが無い部分まで

移動し始めました。

ツルちゃん、何やっとんの？　危ないよっ！

トイ面のベッドの患者さんが、ツルちゃんを見つけ、注意したけど、

ツルちゃんったら聞こえてないのか、

自分が注意されたのが解らないのか、

知らんぷり。

そこで、アタシがツルちゃんに靴を履かせ

車椅子に座らせようと四苦八苦しとったら

ツルちゃん！　何やっとんの？

グッドタイミングというか、見つかっちゃったというか

オムツを処分してきた看護士さんと共に

大勢の看護士さん達が入ってきて、アッという間に

ツルちゃんはベッドごと連れ出されてしまいました。

ツルちゃんの脱走癖には、おもしろい事件があって

ある夜、看護士さんが懐中電灯で照らしながら

病室を巡回すると・・・

ツルちゃんがベッドにおらんし！

驚いた看護士さんが、暗闇の中、ツルちゃんを探しまくったら

ベッドの下にもぐりこんで、寝とったらしい。

そうかと思えば、深夜の巡回に訪れた看護士さんが

病室に入ると、いきなり驚いたんだって。

歩けないツルちゃんが、暗い部屋の真ん中で

正座しとったらしい。ギョッ！