風とこころ

風とこころ

15

血液型。




「ゼロスってA型でしょ。」
「何でですかあ?」
「だって几帳面っぽいもん。」
「はあ。」
「あ~でも、あんたのご主人様はAB型っぽいからなあ。あんたもAB型か?」
「あの、僕一応魔族なんで人に流れる血液とかは関係ないと思うんですけど・・・。」
「いや、例えばだって。例えば!(>_<)ノ」
そういって管理人はゼロスの背中をベシベシ叩いた。(笑)

「でも、いいよな~ゼロスは。魔族だし、強いし?」
「管理人さんはまだ魔族になりたいんですかあ?」
「うん。さっさと人間やめたいわあ。(´Д`)ハア‐」
「じゃあ、手っ取り早く僕に頼めば良いんじゃないんですか?」
「不老不死の契約?あ~ダメダメ。それは駄目。」
ゼロスは首をかしげた。
「なぜです?」
「だって。あんた、あたしと契約したって何の得もないでしょ?フェアじゃないでしょ。フェアじゃ。(笑)」
「・・・あなたも面白いことを言いますね、りなさん。やはり人間にしておくのはもったいないのかも知れませんね。(笑)」
「どして?」
「人間というのは欲望を叶えるために他人のことは考えないで行動する生き物じゃないですか。それなのにアナタは自分のことより魔族である僕のことを気にしていたでしょう?それがおかしくて。(笑)」
「ふ~ん。だって得がないのに契約するなんて、何かあるとしか考えられないじゃない?」
「(そっちが本音か。)・・・たとえば?」
「たとえば、うちを下僕にするとか?」
「へえ。」
「へえ・・・って。(汗)まあ、下僕にしたって得があるかどうか分からんけどさ。他になんか魔族になれる方法とかってある?」
「えーと。獣王様に頼んで魔族にして頂くとか?」
「まぢかよ・・・(汗)そんなに簡単に頼めるもんなんかい!?」
「さあ。」
「さあ・・って。(汗)あんたのママンでしょうが!(ぇ」
「どうにも言えませんねえ。僕にもあのかたの行動はよくわからないので;」
「つっかえねー。・・・まあ、いいか。どうせ人間人生短いんだし。生まれ変わったら魔族にしてくださいって誰かに言うよ。」
「誰かってだれですか?」

「誰か。」

「・・・・・。」
「ま、逝ってみたらわかるんじゃないの?誰かさんが。」
「はあ。あなたって人は・・・・・。(笑)」






2004.12.16


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