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2010.11.15
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逢坂剛の〈百舌シリーズ〉の第2作目を読んだ。

○ストーリー
公安の倉木警視,明星刑事,刑事部の大杉警部補を巻き込んだ事件は終わっていなかった。事件をきちんと明るみに出そうとした彼らを,組織はつぶそうとしてきた。罠にはめようとする巨悪に,戦い抜く彼らを助けたのは,最も意外な人物だった。

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シリーズ物というと,登場人物たちのその後を楽しむ,という部分がある。だが「百舌の叫ぶ夜」の続編のこの作品では,あまりそうした要素は無かった。作品で語られるのは後日談というより,前作と地続きという印象だ。時間の経過が少ないだけでなく,舞台となる場所までまったく同じだ。逢坂剛は,前作で何か言い残したので,この作品を書いたのだろうか?そんなことさえ思ってしまった。

つまるところ悪役は前作と同じ人物だ。それって登場人物たちにとっては,前作の苦労が報われなかったということになり,読者にもその感情は伝播してしまう。逢坂剛はそんなことを気にしないで,前作以上の窮地に登場人物たちを送り込む。

正直,今回はやり過ぎだと思った。不正を暴くにしても,自分の命や仲間の命をここまでも危険にさらして良いはずは無い。それを意識的に行う津城もイヤだが,無意識的に行って他人を巻き込む倉木も問題アリアリだと思う。

せっかくの続編なのだから,前作と同じことを繰り返しているのではなく,違うパターンで物語を楽しみたかった。

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警察官たちが,前作から進展を見せないのに対して,驚きの動きを見せるのは殺し屋の「百舌」だ。前作で重傷を負い,死んだと思わせておいて,全く意外な所から登場する。

ただし,ひとたび登場してからは,「ああ,ここで再登場だよな」と分かりやすいのが,ちょっと残念だった。

〈百舌シリーズ〉なので,次回はどんな風に現れるのかが楽しみでならない。

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「百舌」以外の,シリーズキャラクターである警察官たちに関しては,今回は落胆ばかりだ。倉木の行動原理はもう理解できないし,大杉は大人になり過ぎていて魅力が減じてしまった。明星はうかつ過ぎて,もうエロ要員としか思えないし,今回の津城には全く魅力を感じることはできなかった。

逢坂剛の看板シリーズと言うからには,次回以降にさらなる盛り上りがあると期待している。けれども今回はどうしても中途半端だった。こんな内容ならば「禿鷹の夜」の方がすっきり読ませてくれたと思う。










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Last updated  2010.11.15 21:34:12
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