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July 28, 2007
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カテゴリ: SF映画
「ギガンテス」には、“低予算映画、B級映画の帝王”といわれるロジャー・コーマンが製作総指揮として名を見せています。
 彼が出版した自伝のタイトルは『私はいかにハリウッドで100本の映画をつくり、しかも10セントも損をしなかったか』。
 商売人臭いイメージを感じます。

 私自身は、映画好きですから、見終わって作品がつまらなくてもお金を損したとは思わない。時間が無駄だったと感じることはありますが。だから、映画を商品としてとらえてはいないようです。ですが、映画は商売なんですよね。

 高校生ぐらいのとき、日本もドバーっと予算をつぎ込んで超大作をつくり、世界の映画市場に殴り込めばいいのに、と考えていました。決してハリウッドに負けないぞなんて。

 しかし、映画をビジネスと見たとき、利益を出さなければなりません。少ない投資で大儲けできればそれにこしたことはない。けれど、ビッグヒットを狙うとなると投資額も大きくなります。その場合、コケたとしたら損失は大きい。日本の映画会社が、ハリウッド並みの超大作をつくって売れなければ、簡単に潰れてしまったでしょう。

 ロジャー・コーマンは、投資を抑えて映画をつくり、確実に回収していく手法を確立しているみたいです。そのときどきの流行等に合わせて、客が入りそうな映画を作るのですが、中にはカルトやマニア受けする作品も作っています。
 「原子怪獣と裸女(1955)」「金星人地球を征服(1956)」「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ(1959)」「アッシャー家の惨劇(1960)」など。

 さて「ギガンテス」です。
 キャッチ・コピーは“エイリアンより最悪”“プレデターより残虐”。
これを見ればわかってしまうのですが、ギガンテスは“エイリアンもどき”映画です。
キャッチ・コピーを使って、観客にエイリアンやプレデターを想起させれば、宣伝の手間も省けるというものです。

 しかし、公開から40年近くたっても、までまねっこされるなんて、「エイリアン(1979)」の凄さがわかります。「プレデター(1987)」だって、“エイリアンもどき”です。
 エイリアンとプレデター、両方とも宇宙生物で、残虐無比に人間を襲います。設定に違いはありますが、最も異なる部分は“逃げられない”とことです。「エイリアン」は、宇宙船という密室の中で事件は起こり、乗組員はどこへも逃げられません。
 対する「プレデター」は、ジャングルでのできごとです。主演のシュワルツェネッガーは、逃げようと思えば逃げられたのですが、そこはヒーロー、自らプレデターに果敢に闘いを挑みます。
 ですが、やっぱり“逃げられない”状況の方が、緊迫感は強いように思います・

 ギガンテスは、サソリとゴキブリと人間の遺伝子とチタンまで組み込んで作られた生物です。究極のワクチンを作るためのバイオテクノロジーだというのですが、だったら凶暴性はなんとかならなかったのか。

 こいつらが逃げだし、人を襲います。アメリカの特殊部隊が出動し、闘います。
 ギガンテスは倉庫の中に隠れています。特殊部隊は、マシンガンをぶっ放して立ち向かいますが、ときどき隊長などが、作戦本部まで行って指示を受けたりしている。緊迫感という点では、この間がなんともトロいんです。
 やっぱり、息を抜けない状態を作らなければ、ギガンテスの凄味が感じられない。

 でも、ギガンテスが襲ってくると、胴体をちぎられたり、首を引っこ抜かれたりして、なかなか見せてくれます。それと、特殊部隊とギガンテスのバトルに時間が割かれているところも、観客は何を見たいかをとらえて作ってあり、ロージャー・コーマンらしいサービスぶりです。

 ロジャー・コーマンとしては、“エイリアンもどき”という、ある程度売れる方程式に当てはめて、映画をつくったのでしょう。観客は、巣や卵など、どこかで見たことあるなあと記憶を探りながら、ストーリーのパターンは理解していますから、期待したところで期待したことが起これば、まあ元をとったような気分になるのでしょう。ラストもお約束通りでしたし。


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Last updated  July 29, 2007 04:42:05 AM
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