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September 11, 2016
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カテゴリ: ホラー映画

残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋ー【Blu-ray】 [ 竹内結子 ]

残穢 [ 小野不由美 ]
 原作を先に読みました。
 じつに納得のいくホラー小説(怪談)でした。
 何が納得がいくのかといえば、確実に恐いのです。
 当方は、以前、映画等で話題になる前に、小説『リング』を読みました。このときも恐かったのですが、それ以来の恐さでした。
 それは・・・
 とあるマンションのひと部屋で、怪奇現象が起こります。
 住人の背後で、畳をするような音がするのです。
 どこからか風が吹き込んでいるのか、気のせいなのか、あるいは霊的なものなのか、わかりません。
 しかし、何回目かに、ふと音をたてているものが見えました。見えたと思ったのですが、それも光の加減だったのか、思い込みだったのか、あるいは霊的なものなのか、わかりません。
    さらに、そのものが、なぜそこで畳をこするようにしているのかも、わかりません。
 そのマンションは、部屋によって人が居着かないことがわかります。
 同じ建物なのに、どうして頻繁に人が入れ替わる部屋と長い期間住み続けている部屋があるのか。
    入れ替わる部屋が、同じフロアだとか、上下の同じ場所に位置しているとか、規則性はまったくありません。
 怪奇現象に見舞われた女性(ホラー・ファン)とホラー系の女性作家が、共同で謎の解明に乗り出します。
 調べを進めるうちに、マンションを出た人が、転居先で自殺しているとわかります。
 そのほかにも、近隣の一戸建てでも、人が居着ず、住人がたびたび入れ替わる家があることもわかってきます。
 いったい何が起こっているのか。一部の問題なのか、地域全体の問題なのか。人の問題なのか、土地の問題なのか。規則性や、理屈で考えて繋がるものは見つかりません。
 女性作家は、ホラー系の小説などを書きながらも、合理主義者で霊的な現象などについては懐疑的です。
    一方、住人の女性はホラーファンなのです。彼女には、霊的な現象などを期待している気持ちがあって、単なる自然現象を自分の望むような霊的な現象と解釈しているのではないか、と、女性作家はそういう見方をします。
 ファンの女性と作家は、地域の歴史を遡り、霊的な現象の原因を探っていきます。
 しかし、なかなか的確にヒットしない。
 そうこうするうちに、ときならぬとき、ときならぬ場所に、ふーっと霊的な現象が姿をあらわすのです。当方は、こめかみあたりから、すぅーっと熱が引いていくような感覚を味わいました。
 とにかく、こちらの読み手側は、霊的な現象が解明されて、原因がわかりたいので、小説から目が離せません。早く落ち着いた気分になりたいのです。ところが、小説は不安定な雰囲気を醸し出したままで書き綴られていきます。
 で、映画のほうです。
 原作は、「ドキュメンタリー・ホラー」というコピーが付与されています。
 映画のほうも、ドキュメンタリー・タッチで進んでいきます。その点は臨場感があったと思います。
 けれど、これまで当方は、「映画が先、原作(ノベライズ)があと」と原則を決めていましたが、今回はそれを破ってしまいましたので・・・。
 これから『残穢』にチャレンジする方は、映画を先に見たほうがいいでしょう。


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Last updated  September 22, 2016 11:42:18 PM
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